夏枯れ相場が終わって、次は日銀為替介入か?

日銀の次は「マイナス金利の解除」という声もありますが、米国債の暴落でドル円が146円台に乗せてきたことで、「円買い介入」の方が先に来そうです。

事実上、米国株と米国債を支えているのは日銀の大規模緩和による円資金です。FRBの利上げが後手に回ったにも関わらず、奇跡的なソフトランディングに成功しそうな背景に日本の緩和継続がありますから、今の相場だと危なすぎて日銀は金利を上げられません。日銀が利上げすると、米国株と米国債が暴落(金利は上がる)する確率が無視できない状況です。

政治的理由を持ち出す説明は大抵外れるのですが、一応の理屈はあります。
1.2024年11月のアメリカ大統領選まで日銀は本格的に利上げしにくい。
2.日本も、秋の衆議院選挙前に株価暴落は避けたい。
3.とはいえ、円安放置で株価がバブルと利上げ圧力になってしまう。

今度の日銀砲の目的は「ドル売り円買い介入で為替にだけ首輪をつける」欧州と米国はインフレ優先で利上げだが、日本の賃金は上がらないので資金供給のできる。世界同時に絞ると色々なバブルが弾けて怖い! 

以下は去年の為替介入の時のコラムで、幸運にも当社は9割がた的中しました。

2022年の秋の円買い介入は、9月22日、10月21日、10月24日の3回で総額9.2兆円規模(約600億ドル)でした。東日本大震災の時の80円前後で打った円買い介入のうち9.1兆円(約1,150億ドル)分の利確と考えると信じられないパフォーマンスです。上手でした。まだまだ利確すべき弾は残ってますね(笑)


【2023年10月4日追記】
昨晩のNY、一瞬3円ぐらい下にワープし2円戻しの149円前後で終わる荒い動きがありました。「為替介入があったのでは?」「レートチェックがあったのでは?」との声も一部にありますが、動き的には「ストップロス狙いの仕掛け」に見えます。
答え合わせは『10月31日発表』の外国為替平衡操作の実施状況(9月28日~令和5年10月27日)なので少し先です。かつ、市場の警戒感(為替介入期待?)が相当に高まってることも合わさり、神田財務官の口先介入が効きそうな市場環境です。10月4日朝の神田財務官は「コメントは差し控える」でしらばっくれましたから、お上手ですね。

【2023年11月1日追記】
大方の見解通り、10月の為替介入額はゼロだったのが確認できました。

ついでに、151円で神田財務官の「スタンバイ」発言です。今日は月初だし株が上がっているので無いと思いますが、来週は神経質になりそうです。