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必然の少子化加速。解決したいのであれば手取りあげて、弾圧やめろ〜数字、制度と向き合い、若者や女性の責任にしない少子化対策〜

私の連載でも度々向き合っているのは、少子化問題ですが、未だ解決される見込みもなくむしろ加速しています。人口推計は、過去の傾向からして楽観的なものが多く、常に下方修正を繰り返して今に至っています。

一喜一憂する必要はない長期トレンドですが、20年上半期の出生数は43万人ということで00年以降で過去最小になったということです。ま、2019年も推計以上に急落、出生数は年間90万人を割り込みました。これは1899年の統計とりはじめて初めて状況でもあり、常に状況は推計よりも下に触れ続けているといえます。

これらを受けてツイッターでは「少子化加速」がトレンド入りしており、それに反応を示すツイートが1万をすでに超えていますが、根本的には経済的問題と、さらに家族や職場、地域社会における社会的弾圧といったものが根幹にあると考えます。

この世の中は若者と女性に対して極めて過酷な状況を強いるのを当たり前だと思ってきてしまっているところが根底にあります。結果として若者世代の賃金は低下傾向の中で、経済成長も極めて低くデフレ経済であり、社会保険料ばかりがぐんぐんあがる。進学率が上がったのはいいものの、奨学金などの個人所得頼みの教育システムのために多額の借金を抱えて卒業したものの、キャリアに応じた返済能力を持てるような職業が増加しているわけでもない。

となると、そもそもとして単身で生涯を終える人はどんどん増加。さらに結婚する人も晩婚化が進んでもいます。20代前半ではまだ仕事しはじめと言われて、20代後半になればようやくバリバリ仕事できるようになったとされて、30代にも入ればそれなりの管理職などにつけば「責任感をもてよ」みたいな話にまでされていれば、タイミングを失うのも当然。もし、相手がみつかり結婚して子供を産み育てようとなっても、生物学的なリミットや子育てに必要な精神体力的エネルギー、さらに経済的なものとともに、家族、職場、地域社会があれこれと気軽に産み育てるのには難しい弾圧がどんどん加えられるわけです。

なぜかこのような問題を若者や、ときに女性の責任のように言う人がたくさんいて、「産む機械」だの「3人産んでようやく一人前」とかアホみたいな発言を繰り返すご高齢のボケた方もいらっしゃいます。

そんなこといってまともな対策をとらずに、若者と女性の責任とかにして放言しているほうが楽ではありますが、せめてこれまでの失敗をもとにして改善に向かう議論について頂きたいところです。世の中はコロナの話ばかりですが、こちらのほうが中長期的に日本とっても最も重要なイシューであることは変わりないのです。

もろもろのコラムはこちらの合本として整理しておきました。まとめて関連情報を理解したい方はこちらをどうぞ。(本コラムも入れておきます)

それではこの背後にある統計的な数字を把握して、少子化が継続する「合理性」について認識を共有化したいと思います。それが対策に向けた入り口でもあります。そもそもこの現状をまず理解していない人が多すぎるからです。まずは現実と向き合えばよいのです。

みなさんの周りでもあれこれと文句いう爺とかいたら、しっかりデータをもって「あなたの認識はそもそもが狂ってる」ということをしっかり示してあげましょう。同じ国でもあなた方の時代とは全く別の国になってしまったくらいの違いがあるのです、と。

○ 生涯未婚率は90年と比較し男性は約5倍、女性は約3倍。出生数は年80万人台に突入。

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