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イカキング経済効果が示す、5つの闇〜実態から乖離した数字を無償副業人材に発表させる恐怖〜

来客の半数がイカ目的で、売上を県全体の乗数効果で試算するというのは、まぁよくある地方小規模自治体における実体経済とは異なる「危険な経済効果」の見本のようなお話ですので、解説しておきたいと思います。

これはまさに「まちづくり幻想」の典型です。

公式資料などをみても、ソースの示し方、アンケート調査の元データなどもなく、ご本人もわかって県産業連関表をそのまま市町村の小さな事業評価に使うのはできないと分かっていてやったりしていてうーむというところと、そもそもこれを無償の副業人材に肩書だけ与えて試算させるという姿勢も含めて、非常に同意し難いケースなので私論を書き綴っておきました。

個人的にはこういうときこそ学識とかちゃんといれて試算をよりちゃんと実態に近づけられるコンサバティブな方法を検討すべきなのに、予算ゼロで副業人材にサンプルの少ないアンケートやらせてそのまま「効果は絶大」なんてお手盛り会見までやるってのは紳士的ではないなと思わされるところです。

善意ある人にこういう仕事をただで実名でやらせるというのは個人的には許しがたいお話。闇でしかないのです。これを他の自治体はちゃんとみて自分たちで似たようなことやらないように気をつけてほしいです。

○ 経済効果という実態と異なる「たら、れば」試算

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