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お金集めは、必然性、現実性、意味性から考えよう。集まらないのにはワケがある。〜銀行、クラファン、補助金、ふるさと納税を横断する視点〜

地方において資金調達の問題は多方面で議論されます。

けど、それらの多くは、そもそものプランの話ではなく、調達スキームだの、調達テクニック的なものが多かったりしていて、本質的になんで集まらないのかというのはプランそのものに大きな問題があるということを無視しているもののも少なくありません。うまいやり方すればどんな内容でも資金が集まるなんてことはないわけです。

集まらないのにはワケがあるのです。

クラウドファンディングの利用とかでもよくあるのは、やりたいことからスタートしているものの、それが単に自分のやりたいことでしかないために共感性はなく、資金が集まらないというものです。もしくは、利回りなどの期待をする投資であればあるほどに、その集まった資金を効果的に投資するというシナリオが存在しないから資金が集まらないということもあるわけです。

そういう意味では、資金調達というのはあくまで「出口」が大切であり、効果的な金の使い方が設計できないところには、いつまでもお金なんて集まらないという厳しい現実が存在するわけです。

○ お金さえあればできると思っているのは、大間違い

地域活性化とかでも、「いいプランだけど、資金がどうしても集まらない」みたいなことを言ったりする人がいます。が、そもそも資金が集まらないのは、いいプランではないからです。少なくとも自分にとっては都合のいいプランであるかもしれませんが、それが市場に接続していないものであったりします。

つまりは、もしもお金が集まったとして、力技でやったとしても、市場に接続していないので直に資金が回らなくなって、持続はなくなるわけです。

その典型が公共財源による力技の地域活性化です。

1億円がきたからといって単純に温浴施設を作っても、利用客負担では全く運営費さえも捻出できず、自治体がお金を出し続ける。それでも限界があるので休止、廃止に追い込まれたりするのです。制度によって「お金だけは集まった」としても、その後の維持に関する妥当なプランが存在しないから破綻するわけです。

お金さえあればできるというのは勘違いで、お金が集まらない段階で問題があるプランなのです。もしも力技でやっても然るべき結果となるわけです。

○ 問われる必然性、現実性、意味性

とはいえ、資金を集める時にまず必要なのは、事業の設定です。

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