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【昇進試験】人材アセスメントで行う面接演習の問題事例集

管理職の昇進試験の科目の一つである人材アセスメントにおいて、面接演習を苦手としている人が多いのではないでしょうか。苦手に感じる理由は、単に上司の立場で面談した経験がないからです。

つまり、人材アセスメントまでに面談に慣れることができるかどうかが面接演習を攻略するカギであり、そのためには実際に演習をやってみることが最も効果的です。

しかし、いざ面接演習を実践してみようと思っても、なかなか面接演習の練習問題事例がないので、困っておられませんか。

そこで、この記事で面接演習の練習問題として三題、提示いたします。どれも実際の面接演習で使われた題材を参考に作成しているために皆様のお役に立てると思いますので、ぜひご利用ください。


人材アセスメント試験で行う面接演習とは

まず、面接演習とはどのようなものかを説明しましょう。面接演習は簡単に言えば、いわゆる面談のロールプレイングゲームです。受験生であるあなたが上司役となって、試験官が演じる部下などと面談を行い、会社や上司から受けた課題を解決していきます。

なお、もっと詳しくどのような試験なのか知りたい方は、以下の記事で解説していますので、そちらを読んでください。

面接演習の試験対策

面接演習の試験対策として、次のふたつを行いましょう。

  • 傾聴に関する知識を身に付ける

  • 面談演習を実際にやってみる

このふたつをしっかりこなしておけば、面接演習の本番はそこまで困ることにはなりません。

傾聴に関する知識を身に付ける

面接演習で最も必要な技術は、相手から話を聞き出す力です。相手から話を聞き出すためのテクニックは、カウンセリングやインタビューで利用される傾聴に関する知識を身に付けるとよいでしょう。なお、傾聴の知識は、人材アセスメント試験のグループディスカッションでも必須の技術です。

傾聴に関しては、たくさんの本が世の中で出ています。それなりに大きい本屋のビジネス書あたりに行けば、複数、陳列されていますので、さわりを読んで見て気に入ったものを買えばよいです。

もし、探すのも面倒という方は、以下の記事にいくつか傾聴に関する本のおすすめを載せていますので、そこから購入いただくとよいでしょう。

なお、傾聴の本を読んだ後は、そこで学んだテクニックを仕事や家庭で使ってみることをおすすめします。というのも、試験のときだけ傾聴のテクニックを使おうとしてもうまくいかないので、慣れていく意味でも普段から使っておく必要があるからです。

面談演習を実際にやってみる

二つ目の試験対策は、面接演習を実際にやってみることです。というのも、面接演習はある意味実技なので、いくら机の上で知識を身に付けても、本番で使えなければ意味がないからです。

実践の場としては、やはりなるべく試験本番に近い形式で行ったほうが最も高い効果が期待できます。時間が限られた中で相手とのやり取りを効率的にどのように実施するか、タイムリミットが近づいてきたときにどのような対応するかなどは本番形式でないと、身に付けることができません。

しかし、どうしても業務が忙しくて試験対策を行う時間がないという方は、普段の打ち合わせなどを使い、工夫して実践の機会を作りましょう。特に傾聴に関しては、普段の業務でも練習できますので、十分に効果はあります。

面談演習の問題事例の使い方

では、問題事例の使い方について、説明します。

演習課題シートの準備

まず、問題事例は3つありますが、ワードなどにコピーして1つずつに分けてください。なお、事例1と事例2は2枚組となっていますので、1枚目と2枚目で分けるようにページ設定をしてください。

ワードの貼り付けなどが終わったら、2部以上、紙に印刷しましょう。(自身の分と相手の分は最低でも用意しましょう。)これが本番で配られる「演習課題シート」となります。

必要なもの

本番で用意しておくものは次の3つです。

  • 演習課題シート(あなたと相手役の分は最低でも用意すること)

  • ストップウォッチ(スマホでOK)

  • ICレコーダー

ICレコーダーは、面接の練習を行った後、内容の振り返りを行うために使います。面接官が審査するポイントとなっているしぐさや態度、目線も確認できることから、ビデオカメラで撮影したほうがより効果的です。

相手役へ依頼しておくこと

まず、面談相手を確保しましょう。面談相手は、上司や同僚、友人、家族のだれでも構いません。しいていうなら、できるだけ率直に意見を言ってくれて、人との会話が得意な人の方が相手役に向いています。

次に相手役の人に次の3点を依頼しておきましょう

  • 練習の前に演習課題シートを読み込んでもらう

  • 演習課題シートに沿った部下像を考えてもらう

  • 面談本番は、簡単には説得に応じないように依頼

2点目を補足すると、着任した上司と初めて面談する部下役を演じることを認識してもらうように依頼してください。つまり、ほとんど面識のない上司と話すことになるため、上司役に対して、緊張している状態であることを伝えておいてください。(この想定をなくすと、練習の意味が薄れます。)

また、演習課題シートを読み、その中に記載していない情報を1つ、用意してもらうようにお願いしておいてください。ただし、あまりにも演習課題シートとかけ離れたものになると、難易度が上がりすぎて演習自体が成り立たなくなってしまうので、課題シートに沿った話にしてもらうように要望しておきましょう。

3点目は、制限時間の7~8割を過ぎるまでは、絶対に説得に応じないようにお願いしておきましょう。(制限時間が10分だとすると、7~8分程度)このお願いの意味は、あまりにも早く説得に応じてしまって演習課題を解決すると、あなたが行っている練習の効果が低くなってしまうからです。
なお、本番でも試験官は短時間で終わるような演習のやり方はせず、なるべく時間いっぱい、面談が続くように会話をコントロールしてきます。

面接演習本番

本来であれば、演習課題シートは、制限時間のある準備時間に手渡されて、その時間内で読んで面接演習にどう臨むのかを考えていくことになります。

当然、練習段階でも準備時間を取って行う方がより効果的なのですが、面談演習の訓練が目的なので、練習段階では準備時間をとらなくてもまったく問題ありません。つまり、双方が事前に課題シートを読み込んでおき、いきなり面接演習に入ってもよいです。

机の配置は以下のとおり、対面方式にして下さい。なお、ビデオカメラは使用しないならば、無視していただいて構いません。

次に必ず制限時間を決めておきましょう。なお、制限時間は10分が一般的です。決めた制限時間に従い、タイマーを設定してください。

なお、用意するところでも書いてありますが、必ずICレコーダーを用意しておき、面談の様子を録音しておきましょう。

面談後

面談を終了しましたら、相手役の人からフィードバックしてもらいましょう。可能であれば、ICレコーダーで録音したものを一緒に聞きながら、演習でやり取りしていない心の中の話や感じた気持ちについて、話すと効果が上がります。

最後に

このあと、紹介する面談演習の問題事例は、人材アセスメント試験の本番に即した形式で作成しています。これを用いてしっかり練習し、試験本番でよい結果を得られたという報告をお待ちしております。

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