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2022北京オリンピック、アスリートが体現する新しい平和の祭典

まるでプロパガンダみたいなタイトルになってしまった。が、私が言いたいことは逆である。

5年ほど前から世界が自国第一主義のようになり始め、アメコミのように単純な構造になってしまった。そして、さらにコロナで内向き度合いが大幅に加速する世界。国境を楽々超えて世界中の人々が行き来した時代から、一転家から出られない時代になった。オンラインならではのネットワークも拡大しつつあるものの、リアルでないとできない体験の欠如感を感じる。

中国語はあまり不自由のない私でも、最近はちょっと華人のコミュニティやメディアに接触するぐらいなので、「言葉に関係なく行っちゃえ、体験しちゃえ」というような旅行のような異文化体験は激減した人が大半だろう。外国が遠くなった。それどころか、リビング内で暮らしていて、手元の小さな箱(PCやTV)から時折流れる覇権主義的な海外ニュースを聞き流す毎日。

そんなある日、突然開始された今年のオリンピックはまるで同じスポーツを極める同好の士の再会の場という感じ!

これまで見た競技の中では、やはり羽生結弦選手の死闘に本当に心を動かされた。ショートプログラムのアクシデントを受け入れ、練習につけプログラム変更につけ、その後のなりふり構わぬ形相での必死な姿。トップのアスリートが、これほど練習を重ねてきた人が、こんなに。一体、これほど必死に生きたことあったかな…と自問自答させられた。正真正銘の「自分との闘い」を見せつけられた。

その羽生選手についての、ネイサンチェン選手のコメントがいつもリスペクトにあふれていた。フリーの前日に報道されたインタビューでは、「羽生選手の挑戦する四回転アクセルは神の領域。彼はフィギュアスケート界の選手を鼓舞していくために必要な選手なんだ。」と語った。

王者といえば我が道を行くかのようなスノーボード男子ハーフパイプ平野歩夢選手に対するレジェンド ショーン・ホワイト選手のコメントも、リスペクトにあふれる。また、スノーボードといえば、6日のスノーボード女子スロープスタイル決勝で、ニュージーランドのゾイ・サドフスキシノットの素晴らしい演技が終わった瞬間、それまで1位2位だった銀と銅のアメリカとオーストラリアの選手が駆け寄って祝福し、最後すべての決勝選手が輪になって祝福したのは本当に感動的なシーンだった。

こういう姿を見ると、もう国籍なんて、国体の何県出身ぐらいの意味合いしかないのではないかと思う。

若者アスリートがこんなに進んだ世界の新しいあり方、距離感を体現しているのに、世界の老人政治家は世界を退歩させているようで、一体何をやってるのかな…と感じさせられる。

才能と努力の天才、オリンピアン万歳!!

レベルは違っても私は、アスリートみたいな方向性で行きたい。

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