見出し画像

未来の住職塾、コンテンツか、プラットフォームか

未来の住職塾NEXTが、R-2を迎える。Rは、ラウンドのRでもあり、令和のRでもある。7期までやった旧・未来の住職塾を合わせると、合計9年やってきたことになる。コロナの今年は完全オンラインでの実施に挑戦する。いつかやりたいと思っていたオンライン化が、図らずも早期に実現することとなった。

しかし、それでもまだ遅い。コロナによって世の中の変化が10年早まった(と論じる人は多いし、自分もそう思う)とすると、宗教界や仏教界の予期されている変化の到来もだいぶ早まるだろう。法事や葬儀が激減し、これまでのようなお寺の経営が成り立たなくなり、お寺は基本的に兼業でするものとなり、子どもに継がせることを嫌って家族経営は終わり、予算が減って教団組織がリーダーシップを発揮することはますます無くなり、単立宗教法人が増え、これまでのような宗派仏教は終了する。廃墟寺と宗教法人売買の増加などが社会問題化するまでしばらく放置され、世論が整ったところで宗教法人法が改正されるのも想像できる。塾を今までの形の延長線上で続けていても、間に合わない。

そんなことを考えながら、思い至ったことがある。

未来の住職塾を、宗教者の学びのシェアリングのプラットフォームへと進化させたい。
そして、自分自身もそのユーザーの一宗教者として率先してそのプラットフォームを利用し、宗教の新しいあり方を拓くことに貢献したい。

そんな思いだ。

それはどういうことなのか、思考の経緯を書き連ねてみる。

ここから先は

2,676字

このnoteマガジンは、僧侶 松本紹圭が開くお寺のような場所。私たちはいかにしてよりよき祖先になれるか。ここ方丈庵をベースキャンプに、ひじ…

"Spiritual but not religious"な感覚の人が増えています。Post-religion時代、人と社会と宗教のこれからを一緒に考えてみませんか? 活動へのご賛同、応援、ご参加いただけると、とても嬉しいです!