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仏教は、正気を生きる道。

現代仏教僧侶(Contemporary Buddhist Monk)にも、いろんな形がありうる。

nestoでご一緒している藤代健介くんが「風の民、土の民」の話を時々してくれる。先日のポッドキャストでも、少しその辺りの話題も出たような気も。

「風の民、土の民」を自分の文脈に(ちょっと強引に)当てはめてみるなら、自分のお寺に定住して特定のローカルに根ざして活動する「住職」は土の民、土地や立場に縛られず遊行・流浪する「ひじり」は風の民、と言えるだろうか。歴史をさかのぼってみれば、例えば自分の寺を持たずに各地を転々としながら執筆を続けた親鸞は、風の民だった。そう考えると、伝統仏教僧侶が土の民で、現代仏教僧侶が風の民、ということもできない。風の民は、土の民があってこそ成り立つが、土の民も、風の民がいなければやせ細ってしまう。まさに中道、土の民と風の民のバランスが大切だ。

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このnoteマガジンは、僧侶 松本紹圭が開くお寺のような場所。私たちはいかにしてよりよき祖先になれるか。ここ方丈庵をベースキャンプに、ひじ…

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