しまのば

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しまのば

Twitter:島ノ葉尚 @Shou_Shimanoba 将棋を中心に雑多なことを書き殴ります あくまで適当なことを言っています。全部思いつきです。

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最近の記事

新タイトル戦の名前考えてみた

 先日伊藤新叡王が誕生したこともあり、叡王戦に注目が集まっていることであろう。最も新しいこのタイトル戦もすでに10期目を迎え、将棋ファンの間に定着してきた感もある。とはいえ、考えてみればよく分からない棋戦名ではないだろうか。「叡王」なんて言葉は存在しないし、字面の上でも特に将棋に関係がない。存在しない言葉としては棋王戦、特に将棋に関係ない言葉としては王座戦・王位戦があるが、両方を満たすのは叡王戦のみである。叡王のみならず、この時候補に挙がったものはいずれもそうであった。  

    • 北湖に逃げ込む話

       私は琵琶湖が好きである。元はと言えばここに逃げ込むのは私の役割ではなかったのだが、今となってはすっかり入り浸ってしまっている。私は海を見るのが好きなのだが、京都市には海がない。最寄りの海は大阪湾だが、わざわざ観に行くほどの価値があるものでもなかろう。現実から逃げ出したいときは京都を離れなければならず、そうなると最も近いのは滋賀になってしまう。最近でいえば成瀬のせいという説もある。  最寄りの琵琶湖は、大津港のあたりである。あの辺は公園の雰囲気が良い。ひたすら東へ進んでいっ

      • 私にとって将棋のnoteを書くとは何か

         先日、将棋の終盤力に関する記事を書いた。ガスボンベさんに反論していただいたこともあり、少し話題になってうれしかったものである。ただ、この記事をはじめとして私の将棋に関するnoteの記事がどのような性格を持っているのかについてを明らかにしておくべきな様な気がした。なぜこのようなぼんやりした書き方になっているのかは本稿を閉じる頃には明らかになるだろう。現時点では、書くべきだという結論しかない。  まず取り上げたいのはにっしーさんによる以下のツイートである。  お褒めいただき

        • B級5組再設置案について

           気が早いにもほどがあるが、来期以降の指す将順位戦について私見を述べておきたい。誰もが明らかに認めているところであろうが、指す将順位戦界隈のレートは明らかにインフレしている。この問題は深刻である。私が指す将順位戦に初参加した第三期は、B3がR400~700、B2が700~1100で募集していたと記憶している。それが現在ではB3の半数以上がR1000を越えているようだ。これの何が問題なのかと言えば、潜在的な参加者のプールがどんどん縮小してしまうということである。かつてはR400

        新タイトル戦の名前考えてみた

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          17本

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          斎木 稔貴「終盤力とは勝ち切る力である」への応答

           先日、将棋の終盤力に関する記事を投稿した。すると、これに対し興味深い反論が寄せられた。  本稿はこの反論に対し応答を行うものである。わざわざ言うまでもないことだが、私はこのような反論が届くことが何よりもうれしい。私のnoteの記事など、思い付きを適当に文章化しただけのものであり、いわば「こんな考え方もできるんじゃない?おもしろくない?」と言っているだけのものだ。それに対して「は?違うが?こう考えた方が面白いが?」と新たな視点を提供してもらうことのなんと素晴らしいことか。自

          斎木 稔貴「終盤力とは勝ち切る力である」への応答

          二種類の終盤力について

           将棋指しを評価する際、序盤派/終盤派と分けるのは良くある話であろう。一般的に言って序盤派は研究家で、序盤でリードを得るのに長けており、終盤派は劣勢な局面を難しくしたり難解な局面から抜け出すのが上手いと言った感じであろうか。だが、この区分には問題があるように思われる。というのも、序盤派は終盤派より序盤知識が深く、終盤派は序盤派より終盤力が高いというような印象を与えてしまうからである。前者は正しいだろうか、後者はおそらく正しくない。  というのも、終盤派は終盤が強ければそのま

          二種類の終盤力について

          島ノ葉の将棋【指す順第5・6期編】

           第9期指す将順位戦の組み合わせがついに発表された。私島ノ葉が指す将順位戦に参加し始めて、早いもので今季で7年目になる。二年前に投稿した前回の記事では、指す順に参加した初期の島ノ葉が指した将棋の中で、個人的に印象に残っている将棋を三つ紹介した。今回はその続きとして、第5期と第6期の島ノ葉が指した将棋の中で、個人的に印象に残っている将棋を三つ紹介したい。 ①第5期指す将順位戦七回戦naokiさん戦 https://shogi.io/kifus/246221  第五期指す将順

          島ノ葉の将棋【指す順第5・6期編】

          第9期指す将順位戦B級1組のメンバーについて

           組み合わせ発表がなされていないうちに、継続参加者・復帰参加者に関する私の印象を述べていきたい。もっと公正な意見が聴きたい方は前回の指す順放送局をお聞きください。 指す順放送局#2 (youtube.com) 1位 口火  マジで強い。私は第七期指す将順位戦二回戦(B級2組)で当たったが、ボコボコにされた覚えがある。私とよく通話する機会にあった方は覚えているが、私はちょくちょく口火さんについて言及していたと思う。本当に許しがたい。今季こそは借りを返したいところだ。 2位 

          第9期指す将順位戦B級1組のメンバーについて

          蒟蒻について

           以前、つまみとして蒟蒻に可能性を感じている話をしたことがある。あの時は醤油ダレに漬け込んでおくという方針だった。これはまぁ楽なのだが、漬けてから食べられるようになるまで一晩掛かるのが欠点である。どうせならすぐに食べられるようにしたい。という訳で蒟蒻をうまく食うための方法を模索していこうと思う。まず蒟蒻は下茹でしてよく水を切っておく。あとはこいつをどう料理していこうか。基本的には和えるか掛けるかであろう。色々試していこう。 ①塩昆布+ゴマ油  定番のナムル風和え物。美味いが

          蒟蒻について

          今週の小話#17

          道端のネギ  先日、私は太秦を散歩していた。別に近所という訳でもないのだが、この辺りは好きなのでたまに来る。そんな見慣れた街に、異物を発見したのが始まりであった。道にネギが落ちている。  ネギ。よくある白い長ネギである。厳密に言えばそれは道端に落ちていたわけではない。歩道沿いの民家の壁に立てかけられていた。……いや何これ?  考えられる第一の仮説は、落とし物という可能性である。この近くにはマツモトと業務スーパーがあり、ネギを買って帰る人は多そうだ。ネギは長くてバランス

          今週の小話#17

          ゴルギー(Gorgie)とその周辺地域について

           先日、昔を懐かしみたくなってGoogle mapでストリートビュー旅行をした。行先は私の第二の故郷、スコットランドはエディンバラである。私はこの町に物心つく前の幼少の折に2年半、その後断続的に計半年ほど住んだ。未就学児だったころのことは流石に覚えていないので、私にとって最も思い入れが深いのは、小学6年生の時に4ヶ月住んだ記憶である。そしてその時に住んでいた場所こそ、Gorgieであった。この地名は、数少ない日本語文献ではゴーギーとして紹介されているケースが多い。だが私はその

          ゴルギー(Gorgie)とその周辺地域について

          今週の小話#16

          従妹に会う服装  先日従妹と二人で飲みに行く機会があった。彼女は大学進学を気に関西へ越してきていたのだが、ちょうどコロナの時期に重なったこともあり会う機会が無かったのである。このたび就職に伴い関西を離れることになったので、最後に一度会っておこうということになったのだ。  私が地元を離れてからは会う機会が減ったとはいえ、もともと仲の良い相手であったので飲みにいくのは楽しみだ。彼女とは五歳差ながら母方のいとことしては私に最も年が近く、一緒に遊ぶことも多かった。彼女が生まれて

          今週の小話#16

          のび太の兵士適性について

           先日Twitterのタイムラインを見ていたら、次のツイートが流れてきた。  このツイートに限らず、のび太は兵士としての適性が高いというのはたびたび目にする言説である。本稿では、この意見に反論していきたい。  まず、のび太に射撃の優れた才能があるのは周知の事実であり、それが彼の高い兵士適性を示すものであるのは間違いない。だが、のび太というキャラクターを構成する諸要素の中で兵士への高い適性を示すのはこの要素のみである。  上記のツイートで指摘されているのは、「どこでもすぐ

          のび太の兵士適性について

          映画「名探偵コナン100万ドルの五稜星」について

           先日コナンの映画を観に行った。本稿はその感想記事なのだが、本題に入る前にまず本作をまだ見ていない読者に注意喚起を行いたい。本作を観に行く気がある方はもちろん、今後名探偵コナンというコンテンツに触れていく気が少しでもある方は、本作に関する情報を極力遮断することをお勧めする。本稿では映画の内容に関するネタバレ等の配慮は行わないが、より重大なネタバレ要素については最低限配慮を行う。  それでは感想を述べていこう。まず何と言ってもキスの恨みでキッドに真剣で斬りかかる平次がいくらな

          映画「名探偵コナン100万ドルの五稜星」について

          #エイプリルフールなのでいいねの数だけ将棋の戦法について偏見を言う について

           すっかり忘れてた  今さらツイートしていってもTLを汚染するだけだし、時期を逃してしまって恥ずかしいし、なにより今さらいいね数が増えて対応しないといけないのは面倒くさいので、noteでまとめて対応してしまおうと思う。10いいねだったので、10個語っていきたい。 1.横歩取らず  伝統ある戦型なのに今日ではあまりにも軽んじられすぎではないか。横歩も取れない男に負けるわけにはいかない、とか言ってるやつは花田長太郎に勝てる気でいるのか。本来あいがかりとはコレのことであったはず

          #エイプリルフールなのでいいねの数だけ将棋の戦法について偏見を言う について

          最近見たアニメについて2024冬

          葬送のフリーレン  素晴らしい作品だった。アニメとして気合いの入り方も金の使い方も尋常じゃなかったのだと思う。毎週毎週楽しみで仕方なかった。勇者ヒンメルの死後、という設定が、ただの背景として以上に機能していると思う。ことあるごとに、本作の主人公はフリーレンではなくヒンメルなんだなと思う機会が多かった。伊坂幸太郎のゴールデンスランバーを読んだときに、森田というキャラが最序盤で死んだ割に最後まで凄まじい存在感を放ち続けるのだが、それに近しいものを感じた。ただ森田はあくまで主人

          最近見たアニメについて2024冬