HIGH OUTPUT

HIGH OUTPUT managementという本を読みました。Intelの元CEOの書いたマネジメントに関する本です。

単なるエピソード集ではなくとても示唆に富んだ本でテレワークになってマネジメントの方法に迷いのあるマネージャーはもちろん、マネジメントを受ける側である平メンバーにとっても得るものの多い本でした。

今回は読んでいて印象に残った部分について書いてみます。

まず、本書の冒頭では工場について書いてあります。Intelは半導体のメーカーなので当然です。そして、工場において当たり前のコスト意識など(仕掛、歩留まりなど)をほかの部分にも導入することを勧めています。

実際の例では一人の犯罪者を有罪にするコストと刑務所を建てるコストを考察して、心情的には避けれらがちな議論でもコスト意識を持つべき、というような議論の展開をしていました。この部分でほかのさまざまな例を自分で当てはめてみるのは楽しかったです。僕は学校教育を当てはめて考えてみましたが、工場と見立てて考えて新しい気付きを得られるジャンルは多いのではないかと思います。

次に計画のたてかたについてです。
著者のアンドリュー・S・グローブ氏は「現在の失敗は過去の計画のミスから起きている」と書いています。つまり、現在の理想と現実のギャップを埋めるためにやみくもに努力するのではなく、未来の時点でギャップを埋めるための計画を立て現在のタスクに落とし込むことを勧めています。

すくなくともこれは、僕が学生のころには持っていなかった感覚でした。

マネジメントを受ける立場としていちばん心に来たのは部下が期待した成果を出せない理由についてです。著者曰くその理由は、

「やる気がない」または「能力がない」のどちらかであるそうです。たしかに、言われてみればそれ以外には思いつきませんが随分攻めた見解だと思いました。

そのうえでマネージャーの仕事はモチベーションを向上させる、または教育を行うことであると論じています。

他にも1対1の面談にかんして気を付けることや、組織の構造などについても述べてありビジネス以外の領域でも活用できそうな考え方がたくさん出てきました。

今回はかなりざっくりした説明しかしてませんし本を読みながら走り書きしたメモをもとに書いているので内容も正確ではないと思います。すこしでも気になる要素があったら実物を手に取ってみてはいかがでしょうか?

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