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「期待値のズレ」を意識すると人間関係がいい感じになるかもしれないという話

新年会の季節。飲み会に金魚の糞のようにつきまとってくるのが愚痴や不満。

会社内で部下と上司、それぞれの立場の人間と別々に話をする機会があったのですが、どうやらお互いに不満に思っている部分があるようなので詳しく聞いてみました。

話を突き詰めると、不満の根本は「自分を評価してくれない」「思うように動いてくない」という類のものでした。

あーこれは、期待値の伝え方/受け取り方にズレがあるのだな、と思ったので、いい機会なのでその原因について考えてみました。

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期待値がズレている状態とは

潜在的にイメージしている「あるべき姿」と、実際のアクションに乖離がある状態が、期待値がズレている状態といえます。

突然ですが、これまでの人生の出来事を振り返り、「不愉快な出来事」「感動した出来事」を思い出せますか?そのとき、心の中では何を思っていたでしょうか。

例えば、僕は先日、とあるファストフード店で、料理が出てくるのが死ぬほど遅かったという出来事に遭遇しました。
そのとき、心の中では「おせーなー」と少し、ほんの少し、イライラしていたかもしれません。

お店の人は必死に頑張ってくれていたはず。にも関わらず、なぜイライラしてしまったでしょうか。
おそらく無意識のうちに、僕の頭の中に「ファストフード(Fast Food)なんだから早く出てきて当然」という(ある種傲慢な)あるべき姿のイメージがあったのかもしれません。

このイメージを「期待」とします。

しかし、期待に反して、実際は料理の提供が遅かったのが事実

「早く出てきて当然」という”期待”に対して、提供が遅いという”事実"によって生じたギャップが、イライラの原因となってしまったのです。

これが「期待値がズレている」状態です。

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期待値がズレるとどうなるか

事実が期待値を上回ると、感動、感謝、信用といった感情が生まれます。一方、先の例のように事実が期待値を下回ると、不満、不振、怒りなどの感情が生まれてしまう。

これが「不満」の発生メカニズムです。

一般化すると、「期待値と事実(行動・結果)のギャップによって、怒りなどの不愉快な感情が生まれる」と言えます。


期待値がズレる原因

端的に言えば、相手の期待値を捉えていないから、期待値がズレる(この場合、下回る)。もっというと、知ろうとしていないケースが多いのかもしれません。相手の期待値の水準を知らなければ越えようがありません。

個人的に、期待値には「高さ」と「広さ」があるように思います。

「高さ」は、要求水準の高低です。成果の達成率だったり、クオリティの高さだったり、パフォーマンスの総合値を指します。

「広さ」は、役割の範囲です。アメリカのようにScope of Workを定めるならともかく、日本では期待する役割の範囲が曖昧になりがちかと思います。だからこそ、「君には●●と▲▲を期待している」と伝えること、また受け手側も、相手が求める範囲を見極めること、双方の努力が必要になります。

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期待値を上回る方法

肝心の方法ですが...大きく2つあると思っています。
(僕の浅い社会人経験で発見した方法なので、それ以外にも「こんな方法があるはず!」というのがあればコメント頂けると幸いです)

1つ目は「視座を上げる」、2つ目は「スピードを意識する」です。

視座を上げるとは、「コミュニティの階級を上げる/広げる」ことだと勝手ながら思っています。

言い換えると、比較対象のレベルを上げていく行為だといえます。例えば、●●さんは同じチーム内の人間と比べると実力がある方かもしれません。これが部署内の人間と比較するとどうでしょう?会社単位だと?同じ業界の中ではどうでしょうか。日本の中で見ると...?

このように階級を上げて、立場や比較対象を認識することを「視座を上げる」と考えています。

比較対象のレベルを上げることで、周囲からの期待値を下回るリスクを回避することができます。

2つ目の方法の、スピードについて。

期待値と時間は相関する

「仕事においてスピードは重要」とよく言われますが、その本質は「期待値と時間」の関係にあります。

一般的に何か依頼してから時間が経てば経つほど、期待値は上がるものです。つまり時間が立つほど、求めるクオリティはどうしても高くなってしまいます。

そこを逆手に取るのです。

依頼から提供するまでの時間が短ければ短いほど、依頼主の期待値は低いままなので、多少クオリティが伴っていなくても問題ないのです。
作業者の工数的にも、低いクオリティで相手が満足してくれるのなら、とても効率的です。

例えば前職の上司は、クライアントから「企画を提案して」と依頼された際に、その日のうち、むしろ数時間後に、メールにベタ打ちの箇条書きで企画を送っていました。

箇条書き文章のみの企画書だと、どうしても読み手側に想像力を強いることになってしまい、お世辞にも親切とは言えません。それでもクライアントは喜んで企画を受け入れて、Goを出していました。

その日のうちにスピーディーに対応することで、クライアントの期待値が低い状態で判断に持ち込めたのが勝因です。

これが2日後、3日後になっていたら。きっと、「整ったデザインのパワーポイントで作ってくるだろう」「時間があったのだから複数案持ってくるはず」と期待値は膨れ上がってしまっていたでしょう。

「視座を上げる」「スピードを意識する」ことで、期待値のズレは解決できるはずです。

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長くなってしまいましたが、「期待値のズレ」の原因と解決方法についてメモ程度に書き殴ってみました。

なお、これらの大半は新卒研修時に教わった内容です。当時のノートを見返しながら書いてみました。

他にもこんな方法がある、という意見がありましたらコメント頂けると嬉しいです。

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