【800字エッセイ】木の香り
あたくし、オジおばさんは木の香りを愛している。
東京の郊外と北海道で育ったこともあり、自然の中で過ごすことで落ち着きを取り戻すことができる。
そよ風が運んでくる木や緑の香り、花の香り、雨が降りそうな時の独特な香り、そして土の香りに包まれていると日常のストレスから解放されて力をチャージできる。
なんだかスピリチュアル系の話になってきたが、そう言う話をしたいわけではない。
今、近所で一戸建ての建築が進んでいる。ちょうど骨組みが完成したところだ。もちろん木造である。この木の香りがなんとも言えない。炎天下の中で30秒くらい足を止めて、香りを嗅ぎ続けていた。職人さんには変な目で見られたが、そんなことは構やしない。
本来であればその場にパラソルを立て、椅子とテーブルを置いて、コーヒーの一杯でも飲みたいところだ。
それくらい木の香りが好きである。
木工品も大好物だ。もともと伝統工芸品を集めるのが趣味だったりもする。中でも箱根にある寄木細工屋うちはら さんがお気に入り。
昔ながらのデザインも美しいが、若手作家さんが造る興味深い作品、伝統を受け継ぎながらも新しいデザインを産み出す発想力と技術力にはいつも感心してしまう。
つい先日も久しぶりにお邪魔をして、ピアスとペンダント、掛け時計を購入した。大好きな寄木細工を身に着けることができるのはとても嬉しいし、気分も晴れやかになる。
ピアスは林檎の形をした寄木細工の小物入れに入れている。
現在は左耳にしかピアスの穴を開けていないのだが、そろそろAmazonで購入したチタンのピアッサーが届くはず。自分で空けるのは勇気がいるが、いっちょやってみっかぁ。
でもやっぱり、ちょっと怖い…
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