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入社4ヵ月で感じた違和感は、私の大事な教訓になった

気づいたら8月。社会人になってあっという間に4ヵ月が経った。

「社会人1年目はみんな大変だよ」
私はこの言葉にずっと違和感を覚えていた。

今日はこの違和感について、話していきたいと思う。

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私は今年の4月、新卒で都内の広告代理店に入社した。
5月半ばから配属されていて、3ヵ月ほどになるが、同じ部署の人は8割くらいは顔を見たことがない。

学生の頃からリモートで働いたりしていたので、あまり社会人になった実感が湧いていない。その中でも、朝昼晩と大好きな本を好きな時に、好きなだけ読めなくなった時は社会人になったな~と感じたりする。

週に5冊くらい読んでた読書量は、頑張っても週1冊程度になった。
ブックカフェで丸一日コーヒー飲みながら本を読んでいるあの極上の時間が、少し遠くに行ってしまった気がする。

前置きが長くなってしまったが、そんなこんなで4ヵ月を過ごしてきて、ずっと言われ続けてきた言葉がある。


「社会人1年目はみんな大変なんだよ。」

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これを読んでいるあなたも、もしかしたら言われたことがあるかもしれない。私自身も最初はもちろん「そういうもんだよね」って信じていたし、2年後3年後の自分は同じことを後輩に言うようになっているんだろうと思う。

でも、この「社会人一年目はみんな大変なんだよ」という言葉をよく咀嚼すると、「めちゃくちゃ無責任な言葉じゃないか?」と思った。

「大変?え?それだけ?」

こっちは慣れない環境で、一生懸命模索してなんとか相談しているのに、こんなに投げやりで浅い回答なんて他にある?と思ってしまった。

まぁ、最初から後輩の育成や人間関係構築に無関心な人の答えなら全然いい。

あるいは、綾野剛主演のドラマ『コウノトリ』に出てくる、四宮春樹演じる星野源とかが言うならいい。
患者を救いたいという強い信念を持っているが、過去、患者に優しく接してしまったせいで患者が亡くなってしまった。それを繰り返さないようにするため、一貫して人に冷たい態度を取る。でもそれは優しさの裏返しでもある、みたいな。

「嫌ならさっさと辞めろ。クソ野郎。」って1年目の後輩に吐き捨てたあとで、喫煙所で一人煙をくゆらせて意味深な遠い目をしながら、バックで『Lemon』が流れる。うん、なんかこのエモい感じ。

でも、実際の世界に四宮なんて存在しなければ『Lemon』が流れることもない。

なにが言いたいかと言うと、「なんか最近悩みある?」って心配げに聞いておきながら、結局「1年目はみんな大変なんだ」に終着する。なにそれ?笑

「大変?え?それだけ?」(2回目)

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この会社に入ることは自分で選んだ道だけど、「自分で選んだ道だから」では乗り越えられないような仕事と、自分が崩れそうなギリギリのラインで毎日戦っている。

「来年になれば楽になる」って、頭ではわかっている。
だって、22年間の人生の中で、似たようなことはたくさんあったから。

例えば、大学生の時、インターンで学生のマネジメントを任せてもらったとき、ミスばっかりで上司に怒られまくってこんな思いするならもう辞めたいって思った。でも辞めずに6ヶ月ほど続けたら、上司と対等に話すことができるほど、自分でもわかるくらいできることが増えた。

例えば、中学1年生のとき。野球部に入って、毎日先生に怒られて身体的にも精神的にもきつくて、辞めたいと思うこともあった。でもやっぱりいつの間にか仲間、先生ともに同じ方向を向けるようになって、最後の大会は負けて悔し泣きするくらい頑張ってよかったと思えた。

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だから、大変な思いをしているこの「今」も、時が経てばいつか「過去」になるよって。そんなことはわかっている。

だからって、明日からデータ入力が楽しくなることなんてない。
大変なこの「今」が無くなることなんてない。

人生から逃げ出したい気持ちから、逃れることなんてできないのに。
あなたに私の苦しみを打ち明けたのは、そんな誰でも知っていることを教えてもらうためじゃない。
私のこの「今」の苦しみに、ちょっとでもいいから寄り添ってもらいたかった。

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「今、仕事がつらい」っていう悩みに対して「1年目はみんなつらい」って答える人は、
学校の子どものいじめ問題に対して「誰しもそんな経験はあるよ」「ツライのは今だけだよ」というような思考回路なのかなとも思う。

新人研修のときに「社内で知り得たことは友人にも家族にも口外するな」って言われる。これはもちろん、守秘義務の意味で非常に重要だと思う。

でもその規約を真正面からまっすぐに受け止めてしまうと、仕事に起因する悩みは両親や学生時代の友達にすら相談することもできなくなってしまう。だから仕事の相談は同僚にするしかない。その結果「1年目はみんな大変なんだ」で悩みはなかったことにされるという、この絶望感といったら。

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在宅ワークが少しずつ浸透してきて、リモート会議が当たり前になった今。
私たち新入社員が経験した悩みはきっと、2年前の1年目のつらさとは絶対に違う。だから、「みんな大変」なんて言葉で片付けないでほしいなと思う。

きっとこの言葉に悪意はないと思う。でもこれは、悪意ある悪意ではなくて、悪意がない悪意。なおさらキツい…。

生きていれば悪意ない悪意で人を傷つけてしまっていること、たくさんあると思う。
だけどせめて、目の前にいる名前も顔も知っている大切な人が、心の弱い部分をさらけ出して来てくれたときぐらい、ちゃんと隣りに座って、同じ目の高さで話を聞ける人でありたい。


必要以上に明るく振舞えば充電の減りは早い、携帯も、人間も。
「誰か」になろうとしなくていい、同じ人間は二人もいらない。


今日はこの辺で。読んでくれてありがとうございました!

感想とかくれたら泣いて喜びます!!笑


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