イベント出展は身内のブレストより情報の宝庫だったりする。メーカー同士の情報交換で得たノウハウのメモ。

今日まで三日間、神戸でナガサワ文具センターさんが主催している「文具と紙と暮らし市」に出展してきました。好天に恵まれ、多くのお客様が来場されていました。駅から結構遠いので来場者も出展者も大変だったでしょうが、暖かい雰囲気のイベントで個人的にはとても好きです。

ユーザーイベントに出展慣れされている他の出展者の方が、イベントに向けて工夫して商品作りをしてきている様子を見るのはとても勉強になります。端材を使って小物を作ってみたり、展示用サンプルをイベントの時だけ安く販売したり。ちょっとした工夫と手間を惜しまないことで、結構な売り上げが変わってくるものです。

だいたい似たような境遇の出展者が多いので、仲良くなるとお互いの手の内を見せ合ったり情報交換できるのはイベントならではのメリットです。少人数で日常運営をしていると、業界常識的には既に解決されているような簡単な事に対して延々と悩んでしまっているという事が多々あります。そんな時に同じような境遇で頑張っている作り手と話をすると、一瞬で解決できてしまうこともあったり。

もちろんノウハウをもらうだけではフェアではないので、こちらも知っていることを出来る限り惜しみなく伝えるようにはしています。そうしてやり取りをしていくと、結果自分たちの強みが見えてきたりもするので、それをまたブランド作りのノウハウに活かしていく事ができます。

今回の気づきメモ。

・手仕事を大切にしないと周辺のビジネスに気づく事ができない。全て外注できるとスマートではあるが、大切な気づきから抜け落ちてしまう事がある。小規模だからこそ、手間を惜しんではいけないところ。
・既存の商流だけでない、仕入れルートの可能性を広げることは大切。思わぬところでコストが掛かっていたりするし、周辺部材をタダ同然で手に入れる事ができたりもする。
・色込み、パターンオーダー、一点もの、など昨今重宝されるキーワードのビジネスを行うには内製が必須。それを受けるなら仕組みを作る事が必要。
・ハンドクラフト系の市場が発達しているジャンルでは、その道具を中量生産くらいまで応用する事が可能。
・0→1が好きな人同士でブレストをするのはめちゃくちゃ楽しい。発想が飛躍していく感じ。1→10の人とできるのは打ち合わせであってブレストではない。
・お客さんの値ごろ感を演出するのは大切。その為に自分が相手の立場だったらいくらまでなら払えるか、とか、この層ならこれくらい払ってこういうものを持ちたいだろう、とか、使い手に立った感覚を意思決定の前に冷静になって行うべき。

今回特に、レザーブランドを主宰しておきながら革についてまだまだ知らない事が多く、自分の無知を恥じるとともに、まだまだ創意工夫できる余地が無限に広がっているという感覚がありとてもワクワクしています。頑張って仕掛けを進めていきます。なんだかんだ、自分はモノを作って売るのが好きだし、わかりやすいビジネスが性に合っているのだと思います。

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