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伝統的なたくあんの価値

こんにちは、四代目キムたくです。

たくあんは、江戸時代から日本人に食べられ続けている伝統的な食べ物の一つです。

今日は、そんな伝統的なたくあんの価値について書いていこうと思います。

伝統とは?

まず、伝統的な食べ物のたくあんに焦点を当てる前に、伝統とはどういうことかを考えようと思います。

漢字から紐解くと、「伝えられて統べられたもの」であることがわかります。

伝えられて統べられたとはどういうことか。

私が解釈した意味合いとしては、「先人が時代に最適化させたある時点での一つの形」という感じです。

つまり、現代に最適化されているというよりは、少し前の時代に最適化されていることが一般的であると思います。

例えば、たくあんは、発酵という古くから伝わる技術によって野菜の保存力を高められて、少し前の時代に最適化されてきました。

もし、現代で保存力を高めるとしたら発酵ではなく冷凍技術などで安定的に行われるのではないかと思います。

つまり、良いか悪いかは別として、本質的に現代に最適化されているわけではないのが伝統的なものであると私は考えています。

伝統の価値とは?

ただ、時代に最適化されているものに価値があるとは限らないと思っています。

昔ながらの製法でつくりつづけているとあるブランドのカバンなどは、現代的な製法でないからこそ価値が認められている部分があると思います。

一方で、昔ながらの製法でつくりつづけていても、価値が認められていないものも数々存在しています。

つまり、伝統的であるかどうかは、確実に価値に影響はしていないということが言えると思います。

時代に最適化されていないが、価値については時代に最適化されているということが往々にして起きているという理解です。

時代に最適化された伝統的な価値

私の見解だと、「伝統から独立している」ことが、時代に最適化された価値に繋がるのではないかと考えています。

表現として、微妙な意味合いが難しいところではあります。

独立というのは、依存していないという意味合いが強く、伝統であることに依存している限りは時代に最適化された価値になり得ないと思っています。

自分の身の回りの方が取り組んでいる産業では、伝統的な製法にこだわって、伝統的な形でお客様と意思疎通を行う方が少なくありません。

ある方は意地を張ってその姿勢を貫いたり、ある方は変容の方法がわからず姿勢を貫かざるを得なくなっています。

その結果として、後代に魅力を伝えられずに後継者不足になったり、経済的に厳しくなって廃業に追い込まれたりしている方を目の当たりにします。

一方で、高い価値が認められているカバンなどは、伝統的な製法にこだわりながらも、お客様との意思疎通に工夫をしていることが見受けられます。その他の産業を見ても、意思疎通の工夫によって価値を認めていただいていることが多い印象です。

インターネットなどで情報を見ていると、これからの時代はPtoC(Person to Consumer)という個人が消費者と繋がるということを散見します。

昨日の記事にもしたのですが、iPhoneなどを開発したAppleという会社は、革新的なものづくりと革新的なお客様とこ意思疎通方法の印象で、まさにスティーブ・ジョブスさんのこだわりだからiPhoneを使っている方も少なくない印象です。

この章をまとめると、ものづくりのこだわりと、意思疎通のこだわりのどちらも疎かにしてはならない、疎かにしないことによって伝統的な価値が時代と整合性が取れるのではないかということでした。

たくあんの価値

翻って、たくあんの価値はどうか。

私は時代に最適化されていない伝統的な食べ物であると思っています。

スーパーマーケットの青果売場にいけば、大根が一本198円で売られていて、その近くではたくあんが一本で198円で売られていることがあります。

これは私にとって衝撃的な出来事ですが、多くのスーパーマーケットでこのようなことが起きています。

伝統的な製法にこだわっている会社であっても、結局は価格競争をせざるを得なくなっており、時代にあった価値として認められていません。

私は昨年の9月に漬物屋で仕事を始めましたが、このような現状を見るのがとても辛いです。

農家の方が一生懸命作ってくれた大根を、独自の製法を守って加工してくれてる会社のメンバーがつくったたくあんが、加工していない大根と同じ価値は見たくない現実です。(相場や特売などの様々な条件があることもありますが。)

同じような課題を抱えている伝統産業に従事する方もいると思います。いつかそのような方のお手伝いもできるように、まずはたくあんの良さを伝えていこうと思います。

まとめ

今日は伝統について疑うような記事を書いてきました。

伝統って、良い意味合いで捉えられることが多いですが、悪い意味もあるのではないかとというのが最近の私の気づきです。

伝統から独立して、お客さまと意思疎通を丁寧に行うことを取り組んで行こうと思います。

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