提案資料の作り方 超具体的にお伝えします!
タイトル通り社内・社外に向けた提案資料の作成方法を具体的に書きます!
こんな人たちにおススメのnoteになってます!
・提案資料の作成方法を習ったことがない!
・メッセージの考え方がわからない!
・楽に提案資料の構成を考えられるようになりたい!
世の中にはスラスラ頭に入ってくる素晴らしい資料がたくさんあります、
でもそれってなんで読みやすいのでしょうか?
確かにデザインがかっこいいという点もあります、しかしそれ以上に資料の中に綿密にストーリーが設計されているからなのです。
自分は今まで3社経験してきて、様々な資料の作成に携わってきました。
・大企業で経営企画として社内・外部への説明資料を作るっ!
・コンサルとして3か月3000万円提案のロジックがちがちの提案資料作り続けた!(死ぬかと思った、、)
・ITベンチャーの営業として提案書、提案書、提案書の日々!
特にコンサルでは徹底的に資料作成に向き合ってきたのですが、たった少しのルール・コツを理解することで、提案資料がすらすらと作れるようになりました。
そのルール・コツとは「すぐにパワポを立ち上げず、まずは紙にメッセージとストーリーを書き上げること」でした。
そこで学んできたことを今まで個人・法人含め約500名ぐらいの方々に資料の作成方法を教えてきました。
そこで伝えていた考え方・ノウハウをこのnoteでお伝えしていきたいと思います。
さて、ここでこのnoteのメインメッセージです。
「提案資料の作成は8割は紙に書いた時点で決まる。残りの2割をテクニックを使い爆速で終わらす」
では順序を追ってじっくり説明していきます。
1、提案資料とはなにか
そもそも提案資料とはなんでしょうか?
上司から「××の資料をつくれ!」と言われ「とりあえず作らなきゃ!」ってなってしまっていること多くありませんか??
言われてみればその通りなのですが、改めてマインドセットです。
提案資料とは、
相手の課題を明確化させ、その論点・仮説を設定することで
「提案前」と「提案後」で相手の状態を変えるもの
です。
そもそもなんの為に提案資料を作っているのか、手を付け始める前にしっかりと自問自答してみてください。
たとえ、日々のルーティン化された資料作成でも必ず自問自答してください。
2、メインメッセージを考える
1スライド1メッセージという言葉はよく聞くかもしれませんが、
1資料に対しても1メインメッセージです。
ではこのメインメッセージをどのように考えていきましょうか?
提案資料とはそもそも「提案前と提案後でクライアントの状態を変え、すぐさま行動できるような状態にする」ことでした。
なのでメインメッセージを「現状の問題」でも「理想の状態」にしてしまうと相手は動きません。
例えば、
①現状の問題:ここ3期の売上が減少してます
②理想の状態:3年後には売上2倍を達成しよう
ただし、これでは相手が資料を見て動きません
①この場合はso what?(=そりゃそうだよね、だからなに?)
②この場合はwhy so ?(=そりゃそうだよね、で、どうすればいいの?)
なのでメインメッセージは②-①のギャップから論点を見つけ出し、その論点に対する仮説を設定します。
3、メインメッセージを補強する
伝えたいメッセージがあるからといって一方的に伝えても伝わりません。
相手に納得してもらうためにはメッセージを補強するためにロジックを組み立てる必要があります。
そこで有効なのはロジックツリーです。
(今回はイシューツリーは省略します。)
なぜロジックツリーを作る目的は以下の2点です。
・補強メッセージの各レイヤーの粒感が同じぐらいか確認するため
・説得に必要な要素をもれなくダブりなくリストアップできているか
ロジックツリーとは一つの事象を分解していくことです。
分解方法は大きく分けて2通りあります。
①MECE型
・同一階層内にある複数の要素が相互に重なりなく、大きなモレもない関係
・ビジネスのフレームワークを使うと簡単に分解することができたりします
‐3C、4P、国内VS海外、自社と競合 等
②三段論法型
・判断基準+事実→結論という、いわゆる三段論法で構成される
・業務の流れや論理の流れのフレームワークを使うとうまくいきます
‐業務の流れ:バリューチェーン、PDCA 等
‐論理の流れ:「空・雨・傘」、「Why/What/How」 等
では、実際に今回のこのnoteをどのような思考方法で考えたのか見てみましょう(字がとても汚くてすみません、、)
(※本来講座用に作っているので若干このnoteと異なるのはご了承ください)
今回のメインメッセージは
「提案資料の作成は8割は紙に書いた時点で決まる。残りの2割をテクニックを使い爆速で終わらす」でした。
これは2つに分解できますね。
A:メッセージ・ロジックを紙に書き上げるパート
B:パワポの基本を押さえ爆速で作成していくこと
Aはさらに以下のように分解していくことができます
・メッセージング
・ロジックツリー
・チャーティング
Bも同様に分解します。
このようにしてメインメッセージを説明するために、漏れなくダブりなく要素をリストアップしていく必要があります。
このロジックツリーを書いて論理構造の確認を怠ると、あるスライドではすごく大きな話をしているのに次のスライドになると急に小さな話になってしまうといったチグハグな資料になってしまうことが多くあります。
結果よくわからない提案資料になってしまいます。
4、ストーリーの確認をする
次の作業です。まだパワポは開いてはいけませんよ?
提案資料は流れるようにメッセージが伝わらなくてはいけません。
なので基本的には各スライドのメッセージはパワポを立ち上げる前段階で固定する必要があります。
(スライドを作り始めてから、ちょろっとメッセージを変えると全体を通して急に意味が通じなくなることがあるので注意です。だからこの時点でFIXさせます)
ロジックツリーで作った各ボックスに対してメッセージを書きましょう。
ここで大切なのは単語ではなく必ず文章で書くことです。
その後、一つ一つのメッセージを縦に並べて上から読んでいき、意味が通じればOKです。逆にここで「よくわからん?」となるとかなり危険です。
ロジックツリーの部分からやり直しましょう。
ここは誤魔化しが効かない部分なので非常に重要です。
これも実際にnoteように書き上げると上の画像のようになります。
順に読んでいってAのメッセージがすんなり入ってくればOKです。
将来的には、ロジックツリーで作ったボックス一つ一つが基本的に1枚ずつのスライドとなっていきます。
ここまで出来たらやっと提案資料の全体像が見えてきます。
【重要】以下2枚がこのnoteで一番重要なスライドとなります。
改めて資料の手順を確認しましょう。
①現状と目指すべき姿のギャップを課題として捉える
②そこから導き出される結論(≒仮説)をメインメッセージにする
③ロジックツリーでメインメッセージの補強ロジックを組み立てる
④各ロジックツリーのボックスに対してメッセージを文章で記載する
⑤インデントで各メッセージを並べていき、これだけで意味が通じるか確認
⑥1スライド1メッセージの原則に則り、各スライドに入れ込んでいく
このように設計がしっかりしていれば、各スライドのメッセージの部分をペラペラと見ていくだけで、メインメッセージがしっかり伝わります。
(クライアントの決裁者とかはこの部分しか読まないことも多いのでいかにここが重要かっ!)
頭のスライドには「背景・目的」「サマリスライド」も入れてください。
(ここの作り方はニーズがあれば次のnoteで)
ITベンダーの場合は以下の6点を意識するといいかもしれません。
5、紙に書き起こす
ここまで来たらやっと紙に各スライドのメッセージを補足するイメージを書いていきます。基本の型は3つあり、あとはこの組み合わせです。
①比較スライド
同一軸で比較できる対象を、比較軸で切って表現するスライドです。
因数分解をするように共通となる項目を左側に軸として切り出します。
この軸があることでパッと見ただけでもなにで比較しているのかをすぐに理解できるようになります。
②変化スライド
フローを表現する際に使います。
矢羽根(尖った四角?)を使うことで時間軸が進んでいるように表現可能です。
③ロジックスライド
論理の流れを説明する際に使います。「現状→意味合い」などを表現する時に有効活用できます。
画像にもある△はよく使います!(三角の図形を薄くつぶしてグレーの塗りつぶします)
6、パワポを立ち上げ爆速で作り上げる
さて、やっとパワポを立ち上げてください。
あとは紙に書き上げたメッセージとスライド表現を無心で作り上げるだけです。
素早く作るにはルールとテクニックを覚える必要があります。
それだけでも5千字ぐらい書けそうなので、とりあえず代表的なものを。
①レイアウトの基本を理解する
最低限覚えてもらいたいのはこの3つです。
・フォント:メイリオ
(コンサルや経戦はMSPゴシック使うことが多いです)
・フォントサイズ:メッセージは16P、それ以外は14P
(コンサルはbodyの部分は12Pで記入することが多いです)
・色:メインカラーとそれを薄めた色の2色
(※ただし、会社ごとにルールはあるかと思いますのでそちらを優先してください。)
②ショートカットをマスターする
下の画像に貼ってあるショートカットが自分が良く使っているものです。
その中でもよく使うのは「グループ化」と「上下に整列」です。
この2つの画期的な使い方は、ニーズがあれば次のnoteで書こうと思います。
③クイックアクセスツールバーを活用する
覚えきれないものはクイックアクセスツールバーとして登録しておきましょう(意外と設定していない人が多いので、設定していない人はすぐさま設定しましょう!)
7、最後に
長くなってしまいましたが、ここまでの作業をして提案資料の作業が終了です。そして大事なのは作って終わりではなく、しっかりと見直すこと。
大きく2つの観点で見直すことが大事です。
①新しい気づき・発見があったか?
これまで常識だった内容とは異なる事実、意味合い、アプローチを発見できるような資料か?
‐Why:なぜ、当社が今やるかを納得できた
‐What:何をやるのかが初めて分かった
‐How:Whatは分かっていたが、いかにやるかで新しい発見があった
②重要な意思決定を迷いなくできたか?
・この資料によって社内で理解されていた内容がより詳細に深まるか?
・既に共通認識だが、投資を含むアクションプランおよび意思決定には至っていなかったものが、迷いなく実施(中止)決定されるようになるか?
ビジュアルのカッコよさも確かに大切です。
でも見た目だけかっこよくても中身のない資料は最悪です。
これから提案資料を作る際はぜひ意識してみてください!
「提案資料の作成は8割は紙に書いた時点で決まる。残りの2割をテクニックを使い爆速で終わらす」
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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