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うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真 【読書感想】 幡野広志


▪️写真技術の本じゃないです、写真哲学の本です。
▪️いい写真とは、伝わる写真
▪️写真は撮った人の人格が投影されるから、いい人になろう
▪️しっかり中心で撮る
▪️光を読む

※最後に自分が撮った写真を載せました。
 宜しければそちらもご覧下さい。

『読書感想』


タイトルをみて、写真がうまくなれる?
と思った。
確かに、技術のことは書いてあります。
だけどこれは写真技術の本じゃなかったです。

「写真哲学の本」です。

写真とは何か、なぜ撮るか、何が映るのか、
誰のために撮るのか…

幡野さんらしい優しい文章で、ときにはっきりと、
誠実に書かれています。

「幡野さんみたいな人になりたい、
幡野さんのようにいい写真を撮りたい」

そう思った。


『心惹かれた言葉』


ぼくは写真だけじゃなくて映画や
漫画など作品と呼ばれるものすべて、
伝わる作品がいい作品
だと思います。
だからいい作品って考えさせられるし、
人生に変化を与えてくれような作品が
あるんですよね。
そもそも作品というのは誰かに
何か伝えたくて制作
するのだと思います。

何かを伝えたいから人は写真を撮ります。

自分が普段目にしている街の景色を
「つまらない」と思っている人は、
自分がつまらない人なだけです。

写真を見たときにそれは
全部透けて見えます。
被写体のことが好きなのか、
自分のことが好きなのか、
被写体のために撮った写真なのか。
写真を見た人のことをどこまで
考えているかまで全部わかります。
写真って恥ずかしいくらい、
撮影者の性格がわかります。

ちなみに家族が撮った写真に
ケチをつけるのは
絶対にやめたほうがいいですよ。
それは家族が作った料理にケチを
つけるのと一緒ですから。
デリカシーがないです。

家族の写真は撮影するのもうつるのも、
少しのデリカシーが必要です。

ぼくが子どもを撮るときにいちばん
意識しているのは、
絶対に声をかけないということ。

AI写真がすごく増えるとどうなるかと
いえば、写真がみんな似ると思います。
だからにた写真の脱却の時期
が来ると思います。

写真がうまくいった先にあるのは
「いい写真か」ということです。
だったら写真がうまくなる前に
「いい写真ってなんだろ?」
って考えた方がいい
です。

早朝か夕方のマジックアワー。
薄暮れ。朝陽。
写真は光を映す。
綺麗な光に照らされた
何かを撮りましょう。

しっかり中心で撮る

被写体の写真を撮りたいと
思うなら、相手が喜ぶ写真にする。

写真がどんなに苦手な人でも
30枚撮れば1枚はいい写真が
出るのに、苦手意識からか
撮る枚数がどんどん減っていく。

“視点”を意識した写真は撮った人が
何を見たのかわかりやすくて
好きです。

安友志乃さんの本「撮る人へ」。
こんな一節があります。
「写真を趣味で撮る人は
高い機材をバンバン買うけど、
奥さんにはブラウス1枚
買ってあげないよね」

この本は技術をほとんど教えていない。
気持ちはわかるけど、まず写真を
考えることから始めよう。
これは文章も一緒。
文法や文字をたくさん覚えて、
いい万年筆がああっても、
いい文章が書けるわけじゃありません。
技術と道具を考える前に、
いい文章を考えないと書けません。
文章だってヘタだけどいい文章でいいのよ。
ダメな文章を書く人ほど難解な漢字を
使って、カッコよく書こうとするよね。


『本書を読んでから撮った写真』


素人なのでiPhone12miniで撮った写真です。
僕の中では読む前より、いい写真いなりました。

しっかり中心で撮る


建物と自然の風合いを届けたい


しっかり中心で撮る


朝陽のマジックアワー


夕陽のマジックアワー
フィルタ調整してます。

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