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「人間をやめてみた」奇妙で不思議なショートショートvol.5

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星新一や世にも奇妙な物語好きにおくる、ほっこりしないモヤモヤショートショート。シュールユーモアシンプルなイラスト付。
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記事一覧

「人間をやめてみた」奇妙で不思議な5分ショートショート短編 vol.5 (1/7)

その若者は、疲れきっていた。目の下にはクマができている。ここしばらく激務が続いて、あま…

「人間をやめてみた」奇妙で不思議な5分ショートショート短編 vol.5 (2/7)

翌日。名ばかりの休日。研修の日。 いつものように、のこのこと研修に出向くと思われた。しか…

「人間をやめてみた」奇妙で不思議な5分ショートショート短編 vol.5 (3/7)

すると突然、湖の底から、ごごごごご……と重低音が響き、水面がうねりはじめた。 「うわっ」…

「人間をやめてみた」奇妙で不思議な5分ショートショート短編 vol.5 (4/7)

動物になるとしたら、そうだ、鳥になって大空を飛ぶってのはどうだろう。とても気持ちがよさそ…

「人間をやめてみた」奇妙で不思議な5分ショートショート短編 vol.5 (5/7)

じゃあ、植物はどうだろう。辺りを見わたす。 大木が、天に向かって枝をのばし、雄大にそびえ…

「人間をやめてみた」奇妙で不思議な5分ショートショート短編 vol.5 (6/7)

しばらくして、若者は我にかえった。どうやら、ずいぶんと寝てしまったようだ。あの神様や薬は…

「人間をやめてみた」奇妙で不思議な5分ショートショート短編 vol.5 (7/7)

それから数ヶ月、少ない水分の中、若者はどうにか生き延びた。その努力はみごとにみのり、若者は立派に成長した。自分の身体が、青々とみずみずしく育ったのを感じる。 若者は、自分を誇らしく思った。過酷な環境でもサバイバルできたのだ。それと同時に、ほんのり後悔にも似た感情もわいた。人間だった頃に、ここまで耐えて、がんばることができたなら、違った人生を歩めたのかもしれない。 そんなことを思いながら、感慨にふけっていると、むこうから誰かがやってくる気配がした。 「これが話題のお野菜で