人生を振り返る〜不動産会社の試練編〜
ほーたろうです。
昨日の記事に続いて「怒涛の不動産業界編」を書いていきたいと思います。
無事に戸建て販売業者に入社した僕ですが、早速試練が待ち受けていました。
その会社の仕事をざっくり言えば、お問い合わせしてきたお客様に対して戸建てを買ってもらうと言うことなのですが、新人のうちはお客さんがいません。
当然のことなのですが、じゃあどこでお客さんを獲得するのか。
街中で声をかけてお客さんをみつけると言うものでした。
最初に話を聞いたときはびっくりしました。
「それって居酒屋じゃあるまいし、そんなことで買ってくるお客様がいるのか?」と疑問もありました。
最初に現場まで同行してくれた先輩が「まずは見本を見せるから」と言って目の前を通った人に対して声をかけました。
当然、止まってくれるはずもなかったのですが、先輩は一緒の速度で歩きながら話をし続けます。
僕は遠くから見たいたのですが、その時の衝撃を今でも覚えています。
なんと通行人は足を止め、先輩の持っていたアンケート用紙を記入し始めたのです。
ただただ「すごすぎる・・・」と思ったことを鮮明に覚えています。
とんでもない会社に入ってしまったなと面をくらいましたが、知識も経験も無いうちは言われたことをやるしかありません。
そこから怒涛の毎日が始まります。
配属先は「錦糸町」の支店でした。
緊張感の中、初出社をしました。
錦糸町のメンバーはすごく元気がよく(ちょっと怖いくらい)活気に溢れていました。
なんでも錦糸町店舗は毎度、成績優秀店舗の常連らしく、全員そのプライドを持って働いていました。
そして店長は「城東のトラ」とプロフィールに書くほど、尖った人でした。
目標を守れないと鬼のように怒られます。
しまいには帰らされたりしてました。体育会の部活みたいな感じです。
そのためみんな自分の発言には常に気をつけていました。
あまりにも簡単な目標を掲げてもすぐ見抜かれます。
でも本気でトップを目指している店舗なので怠けたりする人はいませんでした。
僕はあまり社交的な性格ではなかったので、お客さんを捕まえると言う仕事に悪戦苦闘の日々でした。
同じ時期に入った人はナンパの得意な人だったので、早くを数字を上げ始めました。
悔しくて自分を責める日が続きました
「なんで積極的にいけないんだろう」「なんでこんなにもしゃべりが下手くそなんだろう」など。
それでも食いしばってやっているうちに、自分の営業スタイルが見えてきました。
たくさんのお客さんをホイホイ捕まえることは苦手だけど、こまめにメールを送ったり、電話したりなどは得意ということに気づきました。
お客さんが見てわかりやすいように資料を見やすく加工したり、自分ができることを続けました。
すると爆発的な数字を残せたわけではなかったのですが、安定的に数字が上がるようになりました。
その間は仕事しかしていなかった記憶しかありませんね。
休みも少なく、毎日日付が変わるくらいまで仕事をしていました。
でも人生のうちにこれだけ仕事に没頭できるのは体力的にも精神的に良かったと今振り返れば感じます。
今からまたこの生活を送れと言われてもなかなかできないと思います。
そんな毎日の中、たくさん失敗して怒られたりしながらもマネージャーになることができました。
そしても自分でも物件を買ったりしました。20台半ばにして家を買うのは馬鹿げていると思われそうですが、お客さんの気持ちにもなれますし、自分としては良い経験になったと思います。
マネージャーになったからは部下がつきました。
人をマネジメントするなんて人生で一度もなかったですから、正直教える側としても手探りな毎日でした。
柄もなく怒ったりもしました。(怒る側も結構怖いものと言うことに気づきました)
でも数字を伸ばすためにいろいろなことを試しました。
お客様への最初の電話の仕方や、メールの仕方、物件の案内の仕方。
自分のやっていることが100%正しいわけなんてありませんが、より良い方法を伝えました。
現代では上司って何かと煙たがられる扱いされてますが、上司の立場からしたらたまったもんじゃないですよね。
上司としても部下に対してどう接したらいいかなんてわからないと思うんです。
「本当はどう思われてんのかな?」と毎日心配になってました。
もしかしたら俺のやり方間違ってるかも?て一度思ってしまうと部下に対して言いたいことも言いづらくなります。
物凄いスピードで毎日を過ぎて行きました。
時には店長と喧嘩をしたりしました。殴られたりもしました。
お客さんとの間でもトラブルがしょっちゅうあったりしました。
不動産という人生で一度の買い物ですから、ちょっとしたことでも揉め事になるのです。
幸せになるために家を買うのに、幸せにできなかった人だっています。
数字に追われて、お客さんのことが見えなくなってしまったこともありました。
でも少しずつその毎日に慣れていっていました。
その時にふと思ったことがありました。
「この会社は営業力は身につくけれども、不動産の1から10のうち2くらいしか知れないかもしれない」
そうです。
大きな会社だったので、「仕組み」が整ってました。
お客さんに買ってもらうまでの営業力は身につくのですが、契約書やその後のアフターケアなどは社内の別の部署に丸投げです。
そのためこの会社でやっていくには十分なスキルは身につきますが、一人になったらできないことだらけでした。
そんなことを思い始めてから、次の不動産会社に転職することを決意しました。
この会社には4年半、お世話になりました。
この期間、本当に目まぐるしく生きていたのでとても早く感じました。
次回は今勤めている不動産会社について書いて行きたいと思います。
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