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ぶらり吉祥寺③ 緑とカフェと雨


井の頭恩賜公園を散歩します。2017年に100周年を迎えた老年の公園は、巨大でした。元から全てを歩き尽くそうと思っていたわけではありませんが、いざ目の前にすると、その広大さに驚きました。
何度東京に行っても、東京には緑がないという偏見が拭えません。
東京のくせに緑がある!と思ってしまうんですよね。

僕たちは井の頭池を一周するだけにしました。敷地内にはグランドや動物園もあったりするらしいですが、池の周りを歩いているだけでも結構ボリューミーでした。
緑が鬱蒼と生い茂る様は、公園というより自然そのものに近いような気がしました。
もちろん池の周りには緑に包まれたカフェがあったり、公園といえば定番の、白鳥ボートがあったりと、公園としての機能も果たしています。
うまい具合に自然と公園が混ざっていて、それはもう吉祥寺というエリアそのもののように、調和が取れていました。

ただし蚊が多いです。
蚊が卵を産める水という環境はたっぷりあるわけですから、この季節になると大量発生するのは当然でしょう。
彼女が足を何度も刺されてしまいました。僕はブチギレました。今度彼女を刺した蚊を見つけたら、脳天をかち割って叩き潰したいと思います。蚊の存在自体は認めますが、彼女を刺すような頭のおかしい蚊は容赦なく駆逐します。

美味しくておしゃれなカフェを探すアンテナを持っている彼女が、Ryumon coffee standを見つけだしました。居合斬りの達人が竹を切ったような屋根が特徴の、二階建てのカフェです。駐輪場や民家の中に突然こういうお店が出てくるのがいいんですよね。

このカフェには可愛いキャラクターと恐ろしいキャラクターが存在します。可愛いのは左側のクマさんで、恐ろしいのは右二つの単眼スマイルクマです。今にもコーヒーを嗜んでいる人を喰い散らかそうとするような狂気的な笑顔です。彼女は可愛いと言っていました。事実、人気のキャラクターなようです。

隻眼のクマ以外は、白を基調としたスタイリッシュな店内で、外見は狭いけれども感覚的には狭さを感じないいい設計でした。

ラテとコーヒーフロート。トーストとティラミスを頂きました。
背後には化物もいます。なんとこの単眼クマは、クッションにまでなっていたのです。なんという恐怖。僕は終始肘でこいつを潰しながらコーラを上品に口に運んでいました。ちなみにコーヒーフロートに刺さっている旗はリバーシブルになっていて、表が可愛いクマで、裏が単眼クマになっています。どうやら同一人物のようですね。表の顔と裏の顔、とでも言いたいのでしょうか。

吉祥寺は小さいお店やカフェが並んでいるだけの場所だと思いきや、意外と7階建てのユニクロやロフトもあったりします。吉祥寺マルイの中には無印もありました。彼女のベルトを買いにいくために寄ったのですが、初めて無印にカフェがあることを知りました。なんでも手を出していますね。きっと僕が知らないだけで、ユニクロカフェなんかもあるんでしょうね。

健康的な食事を楽しめます。大葉とシラスのご飯に、黒毛和牛のメンチカツに、白味噌汁です。


夜の吉祥寺を引き続き歩こうとしたのですが、この日は5月の28日。
当時のニュースを見返して貰えればわかると思いますが、台風並みの強風大雨が各地を襲い、吉祥寺もまたその被害に遭ったのです。傘をさしてもあっという間に吹き飛びますし、傘がないと当然マシンガンのような雨の吹きさらしにあうのです。

僕たちは早々にホテルに引き上げることにしました。残念ではありましたが、早々に引き上げるという決断ができたのは、日中がとても楽しく充実していたからでしょう。

将来は吉祥寺に住むのも悪くないですね。

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