中国発のゲイアプリが制作したBLドラマを見てみる。 【やっぱり、普通に良かった!】
今回は、中国発のゲイアプリがなぜか自主制作しているBLドラマ『告白 (PLEASE TELL ME SO)』を考察してみます。そもそも、どうしてそんなが起こっているのでしょう? 気になるそのクオリティは??
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告白 PLEASE TELL ME SO
まずは、作品本編から。
YouTubeに投稿されているので、誰でも見れます。8分程のショートドラマです。
感想から言うと、すごい良い。短い時間ながら、ちゃんとBLをしてる。BLを心得てるんですね。
身長差、俳優の一重と二重、服のキャラ分け、
カフェ設定、タバコ、自転車の使い方、主人公の落ち込み方、時間帯、他のキャラクターが登場しないところ、営業形態や勤務時間が全くわからない謎のバイト、全てがBLっぽい。なんだったら、少女漫画っぽい。
もっとゲイカルチャーに寄ったものがでてくるかと思ってたんですが、そうじゃないですね。普通にBL好きが楽しめる仕上がりになってます。基本的に、ゲイやバイの男性しかアクセスしないはずなのに、不思議です。
(少女漫画っぽい設定のBL作品を楽しんでいるゲイやバイの男性は、アジア圏では、想像以上に多いのかもしれません。)
中国のゲイアプリは、
もはや、アジア最大級のゲイアプリ
このゲイアプリ「Blued」は、アジアで最大級の
シェアと規模を誇っています。既に、インドや韓国、タイ、ベトナムでは、国内最大のシェアになったそうです。昨年、アメリカのナスダックに上場したことがニュースになってました。
もちろん、日本でも大人気です。
そもそも中国でそんなことできるの?
日本にいると、なかなか中国のゲイ事情ってわからないものです。『陳情令』の大ヒットはあっても、センシティブな表現規制を掻い潜ってのヒットと聞きます。お金稼ぎを派手にやりすぎると、厳しい規制が入れるという推察も、よく目にします。
ということで、中国のゲイから直接話を聞いてみるわけです。「Blued」を運営する「藍城兄弟」は、北京にあるそうです。そして、上の日本経済新聞の記事も引用するとこうなります。
BluedはLGBTQ向けのコミュニティとしては中国最古参で、その前身は2000年に設立されたオンラインフォーラム「淡藍網(DANLAN.org)」だ。2012年には藍城兄弟としてデートアプリBluedをローンチ。2016年には代理母の紹介など家族計画の個別コンサルティング業務「藍色宝貝(Blue Baby)」もスタートした。2019年はHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の検査や治療、ED(男性性機能障害)治療などを手がける男性向け健康相談サービス「荷爾健康(Blued Health)」も開設し、HIVの知識啓発や予防・治療に取り組む「淡藍公益基金(Danlan Public Welfare)」も設立している。
話を聞いていると、中国のゲイやバイの大学生は、アプリでけっこう出会ってるようです。それは、普通に、活発にいろんなフェチの人と。ただ、やっぱり「敏感な言葉や話題も、自由に喋れないこともある」とは言われます。
今回のドラマも、韓国で撮影されているですね。公式YouTubeを遡ると、過去に制作ドラマも舞台はタイがほとんどでした。上手く掻い潜っているんですね。
↑これは3分のちょっとのLGBTプライド系のショートムービーですが、中国本土で撮影されてるみたい。
↑ちなみに、タイはこんなかんじ。トレーラーだけど、BLドラマ仕立てになってますね。
圧倒的技術力、中国のゲイアプリ
日本でも、ここ1、2年で、あっという間に日本産のゲイアプリ人気が押されている印象です。ゲイアプリといえば、某ピンクの動物のアプリの時代ずっと続いていたのですが、そんなふうでも無くなるだろうなと思わせる技術の差が「Blued」にはあります。
・iPhoneの「空間オーディオ」機能で、
ライブ配信を見れる。
まだまだ実装されてるアプリが少ない「空間オーディオ」機能が、課金なしのデフォルトで搭載されています。Apple Musicの一部の曲で採用されていることで有名なぐらいで、ライブ配信アプリで対応しているのは、かなりレアなのではないでしょうか。Netflixの空間オーディオ対応も、2021年8月からのサービスです。
・アマプラやNetflixのスクショ禁止機能の実装。
アマプラやNetflixをスクショを撮ろうとすると、特定の画面のみが黒くなる機能をご存知でしょうか? 同様の機能が、プロフィール画像のみに適応されています。
・送信画像の自動消滅。
メッセージ上で画像を相手に送信すると、画像を開いてから数秒後に見れなくなる機能が搭載されています。スクショを撮ろうとすると、スクショ撮ろうとしたことが、相手に知らされる機能まであります。いろいろなアプリがある中で、モラルや安全性を高めようとしていることがわかる機能ですね。
・お絵かき型の投げ銭ギフトの実装。
素人の配信ライバーへの投げ銭ギフトを、画面の上にお絵かきするように好きにアレンジしてプレゼントできる機能があります。既存の配信アプリにもある機能らしいのですが、アイデアが上手いですね。
・つぶやき、音声通話ルーム、配信機能。
当然のようにあります。音声通話ルームは最近の追加アップデートのはず。
・日本限定の占いコラム。
ゲイ雑誌『Badi』で連載していたゲイ、バイ向けの占いが配信されています。日本限定の新しい企画です。
これは、、日本発のゲイアプリは勝てない??
…
ということで今回は、「男女を結びつけるのマッチングアプリに先駆けて、ゲイアプリはもう中国に勝てないかもしれない」という話を制作されたBLドラマから見ていきました。スマホゲーム業界の『原神』やテンセントみたいなことが起きてます。男女向けのマッチングアプリも、海外産のものが強くなるかもしれませんね。
日本よ、、ガンバレ。。
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