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何を言ったか、ではなく何をやったか @知行合一飲食店コンサルタント

人の評価は話したことではなく、行ったことだと言われます、私が現在学び直している王陽明が唱えた陽明学でもまず初めに知行合一と言う概念が語られています。知っていることと行いを同じくする、言行一致はビジネスだけに限らず、人としての最も重要なことなのだと思います。

MQ会計とランチェスター戦略

先日、京阪神木造住宅協議会の研修会が久しぶりに対面形式でありました。工務店経営者の団体らしく、財務戦略と経営戦略についての研修会を行い、MQ会計とランチェスター戦略をテーマに3時間にわたる講義を頂きました。MQ会計はMG研修との略称で有名なマネジメントゲーム研修を受けた方ならワークショップを通して体感されていると思いますが、利益構造の思考を売り上げ志向から利益志向に切り替える重要さを認識されるもので、事業計画の目標数値を売り上げではなく粗利額で設定することで、堅実な財務体質を作れるようになると言う考え方です。本来は、ごく当たり前の財務の基礎知識ではありますが、改めて売り上げと利益率のシミレーションを繰り返すことでその重要性を再認識できるものです。

京阪神木造協議会研修会

戦略的思考の重要性

ランチェスター戦略は20年から15年くらい前に随分と世の中に広まった「弱者の戦略」と思われておりますが、最近では商圏を絞り込んでそこで圧倒的なナンバーワンになることで、同業他社の参入障壁を高め、逆転不可能なポジションを獲得するというのを中心に据えた考え方です。私としては、戦略の対象が競合他社に向いており、これまでの延長線上で競争力を高めることに注力してしまいがちなのが少し危うさを感じていて、実は共感するところは少なくて、地域企業の代表格とも言うべき建築事業者はもっと本質的な価値創造への取り組みを加速させるべきだと思っています。それでも、エリアの情報を収集分析し、圧倒的な認知拡大と徹底した競合対策を講じれば確かに強い経営基盤を作ることができるのも確かで、戦略を持たずに事業をすることと比べるとずいぶん大きな成果が出られると思います。

なぜ自分でしないのか?

今回の研修会では利益構造をしっかりと見直すMQ会計とランチェスター戦略を組み合わせてご説明いただいたことで非常に双方の理解が深まる良い研修だと感じました。(個人的な好き嫌いは別として)財務的な見地から利益構造を明確にして競合対策を行い、地域ナンバーワンになれば確かに安定した経営ができるようになると思います。しかし、そんなコンサルタントさんの立て板に水を流すような理路整然とした説明を聞いていつも私が感じるのは、そんなに簡単にうまくいくならなぜご自分で実業を経営されないのかとの疑問です。建築会社、工務店の経営は売るだけではなく実際にものを作ることが中心にあり、労働集約型の代表格です。ものづくりとは人づくりであり、財務と競合対策だけで持続的な事業ができるほど簡単ではありません。それは複雑に絡み合ったファクターをバランスとるのが難しく、そこに経営者の悩みがあると思っています。とにかく、人を見て評価するのは何を言っているかではなく、実際に何を行っているかだと思うのです。

人材育成と事業戦略一体論

私は、実際に工務店経営を行っている大工上がりの経営者でありながら、全国の職人育成に取り組まれている事業所のサポートをしています。職人の正規雇用やキャリアプランの構築は非常に費用がかかります。その費用を賄うには本業で収益を上げられる構造を作らなければなりません。人材育成だけの話をしても誰も絵空事で私の話など一切耳を傾けてもらえませんが、人材育成を起点にして宣伝広告を一切行わずに売り上げを作り続けるビジネスモデルを構築していると言う実践があるからこそ皆さん私の話を聞いてくれるのと思っています。実際のところは、私が行っているのではなく、スタッフの大工と設計士が実業行ってきてくれたおかげで研修事業や人事制度改革のサポートを行う事業所を運営することができています。

Cafe食堂Lodge

実業に取り組むコンサルタント

知っていることとやっていることが合一になってこそその人の言葉にリアリティーが生まれ、信頼に値すると判断することができます。そんな私が考える本物のコンサルタントは決して多くはありませんが、それでも私の身の回りに数人居られます。その1人が、私が参加している朝活BNlのメンバーで飲食のコンサルティングとアドバイザーをされている塩尻さんです。彼は大企業の飲食事業部での店舗展開、出店計画を立案の経験を生かしてつい最近コンサルタントとして起業されました。そして、まずはご自身の実践として新しい店舗をこのたび立ち上げられ昨日オープンの運びとなりました。テナントを探すところからオープンまでの一部始終の流れを近くで拝見していてその鮮やかな仕事の振りはまさに信頼に値する鮮やかなもので、ホワイトな飲食業界に変革するとの彼の志を実現するスキルを持っておられると確信した次第です。知っていることと言っていること、やっていることを整合させる素晴らしい方です。飲食事業に関わる方でご興味があればご紹介します。私(高橋)までお気軽にお声掛けください。

飲食店コンサルタントの塩尻さん

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実践から得られた知見をもとに職人育成のサポートを行っています。

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