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志は?解決したい社会課題とは何か?

私が半年ほど前に入会してこのところ熱心に活動に参加している経営実践研究会は、本業を通して「社会課題を解決する」とのスローガンを掲げており、それに共感した高い志を持った経営者が全国から集っています。毎月7の倍数の日に600名に上る全国のメンバー全員に参加を呼びかけ、大勢の方が一同に会するCLmtgなるオンラインでの集まりがあり、毎回4名の経営者が自社で取り組んでいる社会課題解決への取り組み、志を熱く語る20分間のプレゼンテーションを行う場となっています。

志を語る場

年明け2月にそのCL mtgに私も登壇させてもらうことになり、先日、兵庫県チームで行っている小人数の mtgで「壁打ち」と称してその練習を兼ねて話す機会を作ってもらい久しぶりに改まって私の志を語らせて貰いました。しかし、残念ながらあまりしっかりと準備する時間を作れずに、用意していたスライドを大幅に残す不完全燃焼な感じになってしまいました。なんとか2月の本番までにはもう少し私の想いが伝えられるように仕上げたいと思います。そんなとっ散らかってしまったプレゼンテーションの整理を兼ねて、ここで改めて私が取り組んでいる事業とそれを通して目指している社会課題の解決、そして志を書き連ねてみます。

私が何をやってるか

私は神戸の西の果てで株式会社四方継という建築と地域コミュニティづくりの二本柱で事業を行なっています。つむぎ建築舎の屋号で行っている建築事業では女性設計士と社員大工の技術者集団によるお客様の暮らしに寄り添ったオーダーメイドの家やお店づくりの設計施工を行っています。
もう一つの地域コミュニティー事業「つない堂」は月額1000円の有料会員サービスが中心で、建築に限らずあらゆる業種業態の専門家や事業所とネットワークを構築して、よろず相談の窓口を設けたり、信頼できる専門家の人たちを積極的に応援し、会員間での認知を高めるようなサービスを行っています。何が本当かわからない今の時代に、曖昧で複雑なインターネット検索に頼らなくても必要なものやサービスが安心して見つけられる仕組みを作っています。四方継は地域に根を張り、ご縁を紡いできたおかげで、10年以上の長きにわたり一切の宣伝広告をしなくても自然に売り上げ、利益が生まれるようになっており、現在、事業承継の取り組みと共に自立循環型のビジネスモデルを更に整えています。

解決したい社会課題

もう一つ私が代表として経営してるのが一般社団法人職人起業塾です。これまでの20年間、株式会社四方継で行ってきた職人育成、人事制度、職人のキャリアプランの構築と職人の正規雇用、育成にかかる多額の費用を賄う仕組みとして現場を起点にした自立循環型ビジネスモデル構築のマーケティングの支援をモノづくりに取り組む事業所向けに提供している法人です。全国5カ所で半年コースの研修のクラスを持ち、現場実務者向けの研修を行ったり、人事制度改革や、マーケティングのワークショップを開催しています。これらの事業を通して私が解決したいと考えている社会課題は、何の社会的保証もなく下りきった単価のままで働いている社会的弱者と言っても過言でない職人の働く環境を整えることであり、職人の正規雇用の促進、体力のピークを過ぎても所得を下げることなく安心して暮らせる基盤づくりであり、一言でまとめると「職人の社会的地位向上」です。

志は何か

そしてそれは、私のように学歴社会に馴染むことができず、ドロップアウトする若者たちが学校での成績の評価とは違う才能を発揮して活躍できる場を提供することにもなります。学校での成績が振わないだけで落ちこぼれの烙印を押され、まともな会社に就職することも未来へのキャリアプランを持つことも、誇りを持って働くこともできない今の世の中において、学校の成績に関係なく安定して稼げる職業があるのは非常に重要だと思っていて、5,000,000人が従事する国の基幹産業でもある建設業で学校での勉強ができなくても安心して安定的な職業としてして働ける業界に建設業が変わり、夢と誇りを持って非常にやりがいのあるモノづくりの仕事が活躍する場として認知されれば若者にとって大きな選択肢になると思っています。落ちこぼれた子供たちが夢と希望と誇りを持って安心して働ける世の中を作ることが私が掲げる志です。

オレのミッション

1980年代に800,000人いたとされている大工は現在300,000人に減っています。特に若年層は圧倒的に少なく、20歳未満の大工見習いは全国で2000人を切ったと言われており、ほぼいないのと同じです。今活躍している50代、60代の私たちの世代の職人があと10年ほどで引退してしまうと工事ができなくなってしまい建設業界全体が壊滅的なダメージを受けるほど職人不足は深刻化します。それを防ぐには、体力のある会社が今すぐにでも職人の採用と育成に力を注ぐべきであり、分業化が進んだ今の建築業界では個人事業主の大工に弟子を育てる余力はなくなっています。企業経営者が未来への投資を行って職人育成に不向きななければこの職人不足の危機は乗り越えることができません。その事実を伝え、具体的な方法論を共有しながら業界スタンダードを変えていくのが私の使命だと思っています。

ライフワーク

職人、職人を抱える工事会社は地域のインフラを守る暮らしの担い手であり、地震や台風などの自然災害が起こったときの対処や復興をする重要な役割をになっています。圧倒的な職人不足は日本の国全体のレジリエンス能力を著しく低下させます。また、世界最古の木造建築である法隆寺の五重塔に代表される世界に誇る日本の木を使った建築の伝統技術を継承する文化的な側面から見ても職人の育成は非常に重要で、喫緊の社会課題だと思うのです。建築業界に拾われたおかげでまっとうな人生を歩めるようになった私としては、少しでも業界に恩返しをしてから人生の幕を閉じたいと思っています。これが、職人の社会的地位向上を私のライフワークとしている理由です。今後は同じような志を持つ人たちとタッグを組んで職人を正規雇用して育成するのが、建築会社のスタンダードになるように取り組みを進めていきたいと思っています。共感してもらえる方がいればお気軽にご連絡ください。

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大工の採用育成を行っています。

職人の意識改革、職人育成を行える環境整備のサポートを行っています。

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