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職人達の熱きコミットメント 〜知行合一とタレンティズム〜

先日、第19期職人起業塾最終講卒塾検定のプレゼンテーション大会を行いました。職人をはじめとした若い建築実務者たちが半年間の学びを咀嚼して自分の言葉でアウトプット、研修の終了は実践のスタートだと、卒塾後に取り組むアクションプランやビジョンを10分間のプレゼンテーションにまとめて発表して貰いました。どの塾生の発表も非常に素晴らしく、文句なしで全員の卒塾を認定し、修了証を手渡しました。また、今期の最終講を終えて私が気づいたのは、今までの塾生から聴かなかったキーワードを口にした塾生が多かった事です。

新しい2つのワード

これまでの卒塾プレゼンであまり聴かなかった単語とは「知行合一」と「タレンティズム」の2つです。その理由は、私自身が研修の内容を時代の変遷と共にブラッシュアップさせてきた事に由来しており、近年、私が新たに学び直した事を研修内容に折り込み、塾生達に伝えてきたからに他なりません。その私の意図をしっかりと汲み取ってプレゼンテーションに新たに触れて知った概念を言葉にして入れ込んで貰えたのはとても嬉しかったと共に、若い実務者が今後の自分自身の在り方を、知っている事と行いを同じくする「知行合一」だとコミットメントしている姿は非常に頼もしく感じました。実際、研修等と言うものは実務に落とし込む事こそ価値があるもので、知行合一の理解があれば必ず研修の価値が担保されるといっても過言ではありません。

タレンティズムの爆発的な破壊力

また、現場の最前線で働く実務者達がタレンティズム(才能主義)に意識を持つのは非常に意義の大きいことです。私が実務者向けに研修を行っているのは、「企業は人なり」の原則に立ち、最終的かつ本質的な顧客からの評価を受ける現場の最前線で活躍する職人を始めとする実務者からボトムアップで現場価値、企業価値の創造を行う取り組みです。誰しもが持っている個性を才能と捉え直し、また、よき心をそのまま行動に転化させることで必ず多くの人からの信頼を得ることができる、それこそが才能の開花だと私は考えています。圧倒的な信頼を現場で得ることを意識した職人の集団は最強であり、その意識を持った職人が今回の研修で生み出されたのは授業の存在意義を再確認させてもらえる場になりました。

圧倒的に現場を変える9つの概念

卒塾検定のプレゼンテーションでは、半年間で学んだ自律循環型ビジネスモデルを現場から構築すべく9つの概念を織り込んで今後のビジョンとアクションプランを発表してもらいます。9つの概念とは、①人生もしくは働く目的、②目指すべき理想、③自分が持つ才能もしくは強み、④提供する本質的な価値⑤これから担い広げていく役割、⑥成長と改善への取り組み、⑦ステークホルダーとの関係構築のための考え方と、⑧それを担う習慣、そして⑨三方よしのビジネスモデルを作り上げるための意気込みを自らの言葉で語ってもらいます。彼ら、彼女らのプレゼンテーションを聞いていてこれらの概念が本当に行動にうつされて周りに伝播されていったとしたら凄いことになると改めて感じました。そして、知行合一のキーワードが共通言語として彼らの胸の奥に刻まれているとしたら、高い確率で私の想像は現実になるのではないかと感じました。

ミッションの再確認

コロナによるパンデミックに翻弄されて、集合研修が行いにくくなりましたが、現場実務者からのボトムアップを実現する研修の重要さを私自身が改めて感じさせられ、今後とも継続して開催していかなければならないと改めて思わされることになりました。次回の第20期職人起業塾は2023年1月から大阪で開催することにします。東北、関東、九州方面での開催は少し間が空いてしまいますが、来年の春以降で検討し、なんとか再開したいと思っています。その他、職人育成のキャリアプラン構築や、人事制度改革、現場戦略日のための単発のセミナーや研修も随時受け付けしておりますので、ご興味のある方はお気軽にご連絡いただければと思います。建築業の評価は結局、現場にしかない。その真実に向き合い、未来を見据えた経営を標榜しておられる方からのご連絡、お待ちしております。

横山桂子先生からも講評を頂きました。

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職人を始めとする現場実務者が主体性を持って信頼関係構築に励み、現場価値を高めるボトムアップをスタートさせる研修を行っています。

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