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約束のネバーランドに救われた件

人生はストーリー

実は私、本屋の長男としてこの世に生を受けました。父親は神戸元町の高架下で小さな書店を営んでおり、私は物心ついた時から父親が毎日のように持って帰ってきてくれる本に慣れ親しんで育ちました。とにかく家にはありとあらゆる本がいくらでもあり、小学生から中学生時代にかけて司馬遼太郎や山岡荘八等の歴史長編小説をはじめ、多くの本(ほぼ小説)を読み漁りました。父親から教えてもらったのは、「本は他人の人生を間接体験ができる場であり、読めば読むほど人生経験が豊富になる。」とのことで、戦国時代や明治維新に時代を切り開く活躍をした英雄たちの生き様を綴った本を読んでは、その世界に没入し、妄想の世界に遊びまわりました。そのおかげで、子供時代から人生の選択肢に向き合ったとき、常にドラマティックな方を選ぶ少し変わった癖を持つようになり、大人しく教室で勉強するより仲間と隣の学校との揉め事に駆けつける等、いわゆるやんちゃな子供時代を送ることになったと自己分析しています。その当時は天下布武を掲げた織田信長公に心酔していましたし。(笑) 
その結果、少年時代に多くの方に迷惑や心配をおかけしてしまいましたが、人生を俯瞰してみると面倒に立ち向かう勇気を持てるようになったりと、それも決して悪い経験ではなかったように今は感じています。

本によって書き換えられる人生

社会に出て、30歳を過ぎた頃にノリと勢いだけで起業した際も、曲がりなりにも経営者になったのに何の知識もなく、何から始めて良いのかさえわからない時も本屋に駆け込んで経営の指針になるような本を買い漁りました。その時たまたま見つけた原理原則の本を購入して、その本に書いてある通りのコトを長年愚直に取り組みました。今の私があるのはその本のおかげといっても過言ではなく、本によって私の人生は幾度となく書き換えられているように感じます。本を読むのを私に習慣づけてくれた父親には心から感謝しています。そんな、読書によって人生に大きな影響を受けた私としては、人生は読んだ本で決まると言っても過言ではないと思っていて、とにかく本を読むことを誰にでも推奨してしまいます。読書は知識や情報を習得する効果があるのはもちろんですが、先人の過酷でドラマティックな人生を間接体験させてもらえます。その経験則こそが、今の不安定で不透明な時代を生きるには本当に重要だと思っていて、書籍に限らず漫画でもいいから、とにかく多くのドラマ、時代を切り開いてきた偉人たちの人生に触れることを誰彼なしに強く勧めています。(笑)
今までオススメしてきた本はこちら、


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鏡の法則

私自身がしょっちゅう人に「この本を読んだ方がいいよ」と本を勧めることから、逆に、薦めた相手から読むべき本を勧められることが少なからずあります。そして、勧められた本やマンガは薦めた人が心を揺さぶられたはずで、必ず何かしらの気づきがあるもの。勧められた作品は必ず読むように心がけています。極たまに、キングダムやベイビーステップ等の(およそおっさんが読みそうでもない作品の)数十冊にも及ぶ長編マンガの大作も勧められることがありますが、それもサクッと大人買いして寝る間を惜しんで読むようにしています。
あたえるものは与えられる、勧める者は薦められる、気づかせるから気づかされる、いわゆる鏡の法則ですね。(笑)
実は先日、私の誕生日に「約束のネバーランド」なる20冊にも及ぶ漫画を届けてくださった方がおられ、このところ寝る間を惜しんではその漫画大作に向き合いました。同作品のNetflixのアニメでもかじる程度ですが見ていたし、実写版の映画にもなっており、以前から少しは興味を持っていたのですが、正直、最近は私の視聴すべき動画リストからは外れており、一生触れることがない作品になっていたのですが、わざわざプレゼントしてくれたのはよっぽどいい作品なのだと認識を新たにして読み進めました。

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約束のネバーランドに救われた件

(ネタバレ注意、これから約束のネバーランドの展開を楽しみにされている方は飛ばしてください。)
「約束のネバーランド」全20巻を読了してみての感想は、胸が少し軽くなる、とても良い作品で、救われたような気分になりました。おおまかなストーリーは、人間と鬼との間で世界は分断されており、主人公の子供たち、鬼の世界に取り残された人間は、鬼の食用として養殖される運命の中で生きており、絶望に打ちひしがれた日々を送ります。その運命を変えるべく、食用人間を養殖する施設から脱走し、鬼に立ち向かい、世界を変えようと試みます。最終的に、知恵と勇気を結集し、鬼を絶滅させて平和で安心な世界を作り出そうとするのですが、そこまでのストーリーは名作として世間を大いに賑わせた「進撃の巨人」と大まか同じです。この作品ではエンディングで禁断の地ならしを主人公のエレン、イエーガーが発動して、もともと巨人と戦っていたはずなのに、人間に対して圧倒的な殺戮を行うと言う悲惨な展開になりました。約束のネバーランドでは、鬼を絶滅させる計画を立て、その力も手に入れたにもかかわらず、たとえ人を食う鬼だとしても、絶滅させるのは良くないと主人公の女の子がその計画を中止するように説得し、鬼と共存する道を選択しました。作品に優劣をつけるつもりはありませんし、どちらも非常に示唆に富んだ名作だと思いますが、約束のネバーランドが示した、二者択一ではなく全体最適を目指す第3の道を選ぶ物語は人間の持つ大きな可能性をメタファーとして感じさせてくれました。
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