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実測デイズ 日記vol.1

本日は、

いやこのところずっとだから、

本日も、実測。

実測というのは土器を図面にする事で、専門的なルールがあり大雑把なわたしにとっては、すごく難しい。

今日は奈良時代の甕。カマドにズボッと入れて煮炊きしたタイプだから、長細い。わたしの住んでいる近辺では、相模型という長細い子が主流らしい。ちょっと東に行くと、武蔵型。

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この春に取材させてもらった関西地方の大学の先生は、「甕を?カマドに?」と、最初話が通じなくて、どうもあちらでは、可愛い取手のついた土器を煮炊きに使うらしく、鍋というんだって。確かに。もう、鍋の格好である。

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「カマドの使い方も、西と東では違うんですよ。」と、先生はおしゃっていたっけ。

「関東のカマドは一つの穴に2つ甕をかけちゃう」と先生はおっしゃったけど、それは、初めて聞いた。「一つはお米を炊いて、一つはおかずを煮ていたんでしょうか?」と思いつくまま口にしたら、先生は、「そうか、おかず、おかずですか」と考え込んでしまった。

縄文的な暮らしが結構長く続いた関東は、稲作を始めてもまだ狩猟採集もしていて、おかずも多めな食卓だったら、楽しいな、と食いしん坊のわたしが思いついただけの話。

素人が浅はかなことを口走っても、案外先生って、ちゃんと考えて、ことによっては調べて資料まで渡してくれて、答えてくれる。

ありがたいことに、わたしの出会った先生方は、皆さんそういう方なのであります。

さて、カマドや色々なことの西と東の違いは面白く、どのあたりから関西風が、関東風になっているのか、大井川?糸魚川?箱根山?日本海側と太平洋側でも違うのかな?そんなこともわかったら面白いなあ。と思いつく。

むくむく今日も好奇心が湧いて、じっと座って実測しているのにムズムズ。これはいけない性分です。

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私たちのマコさまに、大事件発生!!

ちょいちょい、発掘事務所の日常日記を書いていきたいと思います。


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