海外生活は悟りへの道。
ベルリンに来て、4年半ほど経ち、早いもので今年の10月で5年になります。
この4年半で、日本では到底起こり得ないようなことが勃発しまくり、
荒れ狂う海の中で航海するような気持ちで、生きてきました。
今流行りの「鬼滅の刃」風にいうと、
異国での生活は、日本に生息していない上弦の鬼がどんどんやってくるので、
呼吸法と型をちゃんと習得しておかないと、鬼を倒せない感じです。
鬼、めっちゃ強いし、クセある。
先日も、気温8度という寒い中、
突然家のヒーターとガスが故障し止まる、という非常事態が発生しました。
お湯が出ない、風呂に入れない、家は外のような気温に。
(まだ真冬でなかったからよかった)
ハウスマイスターも全く連絡が取れず、
ガス会社も無論、即効修理に来てくれるわけもなく、
電話しても「水が出ているなら死なない」と言われ、
故障して4日後にようやくやって来ました。
ガス、ヒーターが止まる。
電気が止まる。
インターネット止まる。
トイレが壊れて流せない。
DHLの荷物は配達済みステータスなのに、不在票もなく、届かない。
前の住人の髪の毛のせいで、洗面台が突如詰まる。
家に虫がめっちゃ出る。
携帯は盗まれ、ルーマニアに売られる。
ナンパしてきたおっさんが勝手に家までついてくる。
新しく出会ったメンズはフタを開けたらヤク中。
コロナ期のアジアン差別と2か月の軟禁生活。
などなど。
自分で来たくてヨーロッパにやってきましたが、
4年半住んで思ったことは、
海外生活は悟りへの道。
日本にいたら、こんなこと、思うことはあるまい、ということの連続。
煩悩という煩悩や期待を手放し、
Let it go精神で生きていくことが常に試されます。
こうである、こうして欲しい、
などという固定概念や期待など持っていたら、
ただただ辛いだけ。
自分にも期待しない。
他人にも、サービスにも、国にも期待しない。
執着しない。
物事をジャッジしない。
事象を淡々と受け止め、時と流れに身をまかす。
日本にいたら身につかなかったような精神力というか、
生きていく本質が、
知らない間に海外生活で蓄積されていった気がします。
今後さらにどんな鬼がやってきて、
私はどんな呼吸法を身に付けたら良いのか。
そんなことを思い、淡々と生きています。
みなさまにSpiciiを発信し、届けるためにいろんなとこへ行ったり、ベルリンでサバイブする資金にいたします。