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信号の色は青なのか、緑なのか問題

昔、付き合っていたフランス人の元カレは日本語を勉強していた。

ある日、

「なんで日本語では信号のこと『青信号』っていうの?緑じゃね?日本人って青と緑の見分けつかないの?w」

みたいな質問をされ、しかもなんかちょっと小ばかにした調子だったのにムカついて、まぁまぁの議論(ケンカ?)に発展したことがある。

英語やフランス語では、「青信号」を「緑信号(英green light /仏feu vert)」と表わす。

ただし、日本語では「緑」のものを「青」と呼ぶことが多い。

青菜のお浸しとかね。どう見ても緑の葉っぱだけれども、「青」菜。

ただ、これは別に昔の日本人が青と緑の色の違いを認識できなかった、というわけではなく、単純に昔は「緑」を「青」というカラージャンルに入れる習慣があっただけの話である。

たとえば、私はピンクが好きだけれども、私のイメージするピンクと皆さんが今イメージしているピンクは一致していない可能性も高いと思う。

正確には、パウダーピンクとかピンクベージュとかグレーがかったピンクが好き。ショッキングピンクはあんまり好きじゃない。

でもまぁ、結局普段は全部ひっくるめて「ピンク」って呼ぶじゃないですか。

そこで血気盛んな20代前半の私は、身の回りのピンクを集めて、その元カレの前に並べ、

私「これ何色?」
元カレ「ピンク」

私「これは?」
元カレ「ピンク」

私「これは?」
元カレ「…ピンク」

私「へー全然色味違うけど、全部ピンクなんだ?色の区別つかないの?w」
元カレ「…っ!」

みたいな応答で論破した。めっちゃイヤな奴(笑)

なんなら、日本の伝統色一覧も見せた。(伝統色の日本語の名称って美しいですよね…薄紅梅とか御召茶とか…)

これだけ色の名前があって、日本人に色の違いがわからないとは言わせねえ。

ちなみに、色の識別方法は日本語だけの話ではなく、言語によってけっこう異なる。

たとえば、虹。

日本語だと虹は7色(赤橙黄緑青藍紫)だが、英語だと6色で藍色を青と同じくくり。

なんなら、アフリカのどっかの国の言語では、2色らしい。

赤橙黄で1色、緑青藍紫でまとめて1色。

めっちゃざっくり!

でも別に色の違いを認識できていないわけではない。ただ、どうやって色を言葉でジャンル分けしているか、だけの話なのである。

つまり、何が言いたいかというと、私たちが普段見ている世界は、意外と自分たちが話す言語によって形成されているので、他の言語を話す人とは同じ世界でも実は違う捉え方をしているのかもね、っていう話でした。(何の話?)



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