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BtoB初期においてBDRが先かSDRが先か

初めまして、株式会社シャコウでCEOをしております、太田と申します。(https://twitter.com/shakou_shoki

新規事業や起業初期など「人・カネ・モノ・情報」の全てにおいてリソース・アセットが不足している段階において、BDRが先かSDRが先か、この鶏卵問題に関してシャコウの成功・失敗も含めて示唆を残しておきます。


前提:BtoB施策はそもそも有限

BtoBマーケ・セールス施策の全体像

そもそも論ではありますが、toC向けの施策よりもBtoBの場合、圧倒的に施策の幅が限られるという前提があります。広告媒体1つとっても、toC向けの場合、Google・Yahoo・Meta・LINE・TikTok・Twitter・Gunosy・SmartNewsなど幅広い媒体・広告メニューがありますが、BtoBの場合、とりあえずGoogle・FaceBookやり切るだけで8割ほどはカバーできるように思います。

そもそも施策の数が限られている以上、目新しい施策などもほとんどなく、愚直に結果の出る施策を積み重ねるだけで一定効果が出ると同時に、小手先でどうにもできない分、商品・サービス力による影響が非常に大きくなるケースが多いです。(営業力が非常に強いケースでセールス力で突破するケースは除く)

ソリューション型か商品パッケージ型でBDR・SDRの向き不向きは変わる

ソリューション型と商品パッケージ型の特徴

まず施策選びの第一段階として、販促していきたいサービスが商品パッケージ型なのかソリューション型なのかで有効手法がまず決まるという側面があります。

ソリューション型の場合、顧客にマッチする打ち返しをソリューション営業スタイルで売っていくため、1社あたりのLTVは伸びる傾向があるものの、価値訴求が非常にしづらく自社のことを顧客に理解してもらうまでに平気で30分などの説明時間がかかります。(何かやってくれそうだけど、何ができるのか非常に分かりづらい)

一方で、商品パッケージ型の場合は逆で、サービス・価格がまとまっているため価値訴求がしやすく、アポの最大化はしやすい反面、1社あたりのLTVが低く類似競合が出てきた場合のプロダクト単位での差別化要素が難しく、市場の第一想起をいかに早く取れるかというファイナンスを組み込んだランウェイとの戦いになりがちなケースが多いように思います。(少し前のSaaSバブル時など)

シャコウの場合は、ソリッド・ベンチャースタイルで始めたのが結果として良かった

上記前提がある中で、結果論にはなりますが、シャコウ社としては、初期段階においては愚直なソリューション型において目先の売上・利益を地道に積み重ねながら見えてきた顧客インサイトに対してサービスパッケージを作ってきた部分が功を奏したのではないかと考えています。

創業初期の何もなかった段階においてはアセットがないため、満足のいくプロダクトも作れず、逆にこの段階で勢いで資金調達していたとしたらPMFもしないが資金だけが減っていく非常に辛い状況に陥ってた可能性もあると思います。(このあたりは、SaaSバブルが逆に弾けていた部分で市況感変わっていた部分も大きいなと。)

PMFできるサービスとは、多種多様な競合サービスがいる中で顧客のインサイトを掴んだN1の最大公約数をいち早く見つけられるかだと思っているので、当たり前と言えば当たり前なのですが、N1の接点もない状態でいきなりプロダクトを作っても成功確率が低いのは当然でした。(起業家やっているとこのあたりは意外と灯台下暗しな判断になっちゃいがちなのが難しいところですが、、、)

一見スモールビジネスだよねと言われがちな、ソリッド・ベンチャーですが、逆に安定したキャッシュフローを受託側で保てることで、顧客接点で業界インサイトの知見がたまる・チャンスがきた際に受託で積み上げた余剰資金の中で心理的安全性の高い挑戦ができるという部分が非常に良いところだと思います。

初期はSDR主体で顧客インサイトと利益を積み上げる

あくまでシャコウの辿った歴史や経営者のスタイルにもよるかと思いますが、ベンチャーの場合何よりもまず死なないことと読めない時代の波(例えばchatGPTなど)にうまく乗れるかが鍵となるため、勝負したいタイミングで勝負できるようにまずは、N1に向き合うソリッド・ベンチャースタイルで目の前の顧客満足度に向き合い続けるというのは理にかなっているのではないかと思います。

そうした意味では、いきなりプロダクト・サービスを作りにいきBDRで戦いにいくよりも、ウェビナーやホワイトペーパーの企画軸のPDCAで市場反応を見つつ、ソリューション営業でインサイトを貯めつつ、ランウェイを保つというのは非常に良い手なのではないでしょうか。

シャコウではBtoBマーケティング・セールスを一気通貫でご支援しています。ぜひお気軽に相談してみてください。


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