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不便でマインドフルなお遍路の旅をつくるための思索

来年4月に他の方々が参加可能な形でお遍路に行くことに決めて、今は準備期間です。

お遍路に関する記事はこちらのマガジンに集約していきます。

それをするにあたって、歩いている最中にSNSやインターネットの活用をどの程度まで使用するのか?ということについて考えています。つまり、デジタルデトックスの程度について考えています。

何かと便利なSNSやインターネット。お遍路に限らず、普段の生活の中で多用しているのですが、あまりに頻繁に使っていると慢性的な注意散漫に悩まされると思っているので、付き合い方を試行錯誤しているのが現状です。

それで、お遍路に話を戻します。SNSやインターネットとの関わりのあり方をお遍路をするという文脈の中でも試行錯誤しようと思っているんです。人生を歩んでいくというとバクッとしていますが、それの一つの場面がお遍路だとすると、お遍路で試行錯誤することはこれからの人生を歩んでいくということにも活かすことができます。ということで、お遍路を一つのテストケースにしながら、スマホの制限方法をデザインしていこうと思います。少し大きく言うと、良き生活習慣のデザインをやっていきたい気持ちです。

さて、前置きはいいとして、お遍路に行く時にできたらいいなと思っているのは、「オンラインと付かず離れず関わりながら歩く時間をマインドフルにする」ということです。

巡礼生活をしてきて、歩くということ自体を深めていきたいという気持ちが大きくなりました。歩くことそれ自体が、一つの瞑想になると思っています。その技法を探究したいと思っているところです。

しかし、有意義に歩く時に、スマホを持っていると、どうもその存在が気になってしまうことが多かったです。特によく現在位置をSNSに投稿したり、Notionを更新して情報を公開したりしているので、わりと頻繁にオンラインに接続するライフスタイルになっているのですが、ついついSNSを使おうとする癖が歩いている時にもONになってしまうということが起こっています。でも、スマホを使わない心穏やかな時間も結構大事だと思っていて、スマホとの付き合いの仕方をぜひとも調整したいと思う次第です。

お遍路は歩いて巡りたいと思っています。すごくたくさんの時間を歩くことになります。その時にスマホを気にしてばっかりだと、目の前の一瞬一瞬に意識を向けることができなくなるので、スマホの使用制限を設けるのがいい感じかな。

使用を制限する時間をつくる

完全にSNSを使わず、ひたすら歩くということも選択肢としてありましたが、今回はお遍路を自分一人でやっていくというよりも、開いて他の人たちが関わることができる余白を作っていきながら皆でやっていこうと思っています。だから、スマホをどこかに置いてくるという選択肢は不採用。

「自分の意思で使わないようにする」
「SIMカードを抜く」
「タイマーでロックすることができるケースにスマホを入れる」

という方法をいったん思いつきました。

私は結構意思が弱くてですね。「スマホを使わないぞ!」と思っても、いつの間にかスマホを触っていることがあります。本当は自分が思ったようにできたらいいのだけど、難しい場合も多いので、道具に対して工夫するか、制限するための道具を使うかを試したい。SIMカードを抜くことはスマホという道具に対する工夫です。後者は、ケースという道具を使用するアイデアですね。

実際に、今、生活をしている時に、日々実験しているのですが、スマホのケースを活用することがちょうどいいです。作業時間を確保するという時に、むやみやたらにスマホを開かないように、ケースに放り込んでしまう。そうすると、結構心は晴れやかです。連絡のやり取りが多い方々はスマホを常に取れるようにしておかないといけないと思いますが、私の場合はそこまで必要ないので、放り込むのがいいなと思いました。

SIMカードも試してみたんですが、SIMカードの出し入れにはスマホをいちいち針で刺す必要があるので、結構めんどくさい。めんどくさいから悪いというわけではありません。めんどくさい工程を入れることで、すぐにスマホを使おうとすることを制限することができます。その作業に慣れて、あまりにもその作業が早くなってしまうと意味がなくなってしまいますが、一工程踏まないといけないとなると、使用の制限は捗りそうです。

ちなみにSIMカードを抜いた状態で1年間くらい暮らしていました。いろいろな発見があったのだけど、SIMカード無しの状態でもGoogle Map で現在位置を確認できるんですよね。よく歩く生活をするにあたって、現在位置がわかるということは結構ありがたい。GPSの機能です。でも、SIMカード無しだと常にオンラインに接続することはできません。だから歩いている最中にルートを検索することはできません。それをいい感じに楽しむことができたら、それはそれでいいと思っています。

お遍路で、どれくらいMap無しで四国を探索できるか次第で、SIMカードの抜き差しの状況が変わりそうです。予想できるのは、ある程度は、人に聞いたら解決するのではないか?ということです。過去にスマホ自体を手放してみた時期もあったのですが、大まかな行先が決まっていた時に、十数キロ位歩くということがあったんですよね。隣の隣の街にいくような感じです。その時、もれなく迷ったんですが、そのへんの人に聞いたら解決しました。人に道を聞くという体験が、スマホの登場で少なくなっていると思うんですよね。ある意味、それが何気ないやり取りをするきっかけになるので、お遍路をするにあたっては、それでもいいのではないか?と思っています。道を教えるのが当然という心は脇において、教えてくださる方がいたら感謝できるような心で道を聞いていきたい。

さて、もう一つはスマホが使えなくなるタイマー付きのケースについて。私は今、こちらを使っています。

これを使って、日中、歩いている時にスマホを使えなくしてみようと思います。SIMカードとの違いは、スマホ自体を触ることができない状況になることです。SIMカードの場合、SIMカードが抜かれていてもwifiがあるところではオンライン接続ができます。ですので、wifiがありそうなところに行くと、ついついスマホを触ってオンラインに接続してしまうことは日常茶飯事でした。そうすると、マインドフルな時間がどこかに行ってしまうことが多いです。私の場合はマインドフルな状態を維持するためには、メッセージを返信したり、検索したい気分になる状況にならないということが大事だと思いました。

このように考えていくと、ポイントは、オンライン接続をする機会自体を手放すために、スマホを持っているけど、使用することができない状況に置くことだと思いました。

ただ、最初にも書いたように、今回のお遍路では、「オンラインと付かず離れず関わりながら歩く時間をマインドフルにする」ということを掲げています。オンラインを全く使わないわけではありません。そのあたりは、使用をする際のルーティンを作ろうかと思っています。

ルーティンづくり

お遍路の1日を想像してみると、朝起きて、お寺に行って勤行し、ご飯を食べ、寝るところを確保して寝る、という流れです。そこにオンラインに接続することを噛み合わせていこうと思っています。

私はよく現在どこにいるのかということをNotionのページに公開しています。このようなイメージで、お遍路でも、私がどこに向かっていて(方針)1週間後、3日後、明日はどのあたりにいるだろう(予報)を開示しようと思っています。それはお遍路さんに他の人たちが参加できるようにするためです。最初から最後まで参加せずとも、途中で参加して、去っていくという形も大歓迎です。そうすると、合流するための方法を模索する必要があるんですよね。

個別個別の人と連絡のやり取りをしていくことにはなるんですが、連絡のやり取りをするたびにオンラインに接続していくと、お遍路におけるマインドフルな時間が減ってしまうと思っています。だから、自分の状況を開示していく更新作業と連絡のやり取りをギュッとまとめて、朝と夕方以降にしていくのが適当だと思っています。

自分のスタンスを開示して、他の方々に連絡がつかない時間があることを理解してもらうというやり方にしようと思います。このあたりのやり方は、お布施生活を始めた時に、SNSにスタンスを書いたのですが、その経験を参考にしながら、やってみたい。スタンスを開示して、それを理解してもらうとコミュニケーションの負荷が下がります。具体的な開示は3月か4月の直前でいいかな。

それで、具体的には、お遍路ルーティンの中に、スマホをケースに入れることを追加するといい感じです。また、オンライン接続のタイミングは朝の時間と夕方・夜の時間にしようと思います。日々、泊まる場所が見つからなかったり、wifiを使えるところにたどり着かなかったり、いろいろあると思うので、臨機応変に対応できる方法を見出そうと思います。もっと具体的にオンライン接続のあり方を考えるのは、またいつかやろうと思います。実際には、実際に現地を歩いてみて、試行錯誤しながらやり方を調整することになるので、今決めきっても仕方ありません。方針だけは決まったので、だいたいこんな感じでやれたらいいかな。

今後考えたいこと

今後考えたいことは、やってくる方へのスマホの使用制限のお誘いの程度について。今回のお遍路は前述のように他の方が参加可能な状態でやりたいと思っています。その方々には、スマホの使用制限モードにお誘いしていきたいんですよね。私同様、いつものスマホ使用の身体の習慣が染み付いている方が多いと思うので、お遍路を歩くということを、少しばかり”日常”とは違うものにしてもらいたいという思いを持っています。

いかに情報を得るかという消費モードではなく、歩くということや目の前で出会っていく風景を味わっていく「感受するモード」になるのもいいものです。使用”禁止”!というよりも、不便益の発想でやっていきたいと思います。このあたりは、お遍路するよ!という告知を出す時にお誘いの文面を作っていけたらと思う次第です。

お遍路の準備は五月雨式に続きます。読んでくださってありがとうございました。

※ お遍路の日程
2023年4月8日から3ヶ月ほど

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