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咲柔館1月の稽古目標~「大腰」と「傾聴」で自他共栄を実践~

 2021年の稽古は1月5日から元気にスタートしました。やはり、柔道衣を着て、畳の上に立つと気持ちが引き締まりますね。
 1月は2つの稽古目標を立てました(子どもクラス、大人クラス共通)。

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①大腰で安全に投げよう。投げられよう

 昨年は、受身や足技を中心に稽古をしてきました。「腰技」をテーマにするのは初めてです。大腰は、投げる側も投げられる側も体が回転しますので、今までの技に比べて少しレベル上がります。ただ、昨年から上半身と下半身に分けた「分習法」として、大腰の練習は行ってきました。例えば、2本の帯を使った「引き手と釣り手の動かし方」やボールを使った「体さばき」の練習です。これらを「全習法」として同時に行うことで、自然と大腰に近い形になるように準備をしてきました。そのかいもあって、初めて大腰をかけたお子さんは、すんなりと技の形を理解できたようです。
 1月は大腰で安全に投げる、投げられる練習を繰り返し、今後「背負投」や「釣込腰」といった技につなげていきたいと思います。技術の進歩に近道はありません。基本を大切に、じっくりと技を磨いていきます。


【上半身】
「時計と電話」
引き手は「腕時計」を見るように
釣り手は「電話」をとるように

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【下半身】
「回転ボール」
投げたボールをキャッチしながら、体を180°回転

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「大腰」の稽古を積み重ね、「釣込腰」も習得

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②目と耳で話を聴こう(傾聴)
 

 IT技術の進歩により、いつでも、どこでも、誰とでも、瞬時につながることが可能になりました。コロナ禍の影響で普及した「オンライン授業」や「オンライン会議」などは、今後も大いに活用されていくでしょう。しかし、「目が合わない」「相づちがない」など「オンラインでは空気感を共有しにくい」という課題もあるようです。便利になった反面、「フェイス・トゥ・フェイス」で人と人とがコミュニケーションをとる機会は減ったのかもしれません。
 人の話は「目」で聴く。多くの方が、幼い頃に教わったと思います。人の話は聞き流すのではなく、心を傾けることが重要です。対話を通してお互いに共有しているのは、「情報」だけではありません。「情動」(感情)を共有することも大きな目的です。話している人に対して、目と体をきちんと向ける習慣を身につけ、心と心を通わせるコミュニケーションを大切にしていきたいと思います。

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 相手がいるから柔道ができる。相手がいるから話ができる。人は1人では生きてはいけません。「自他共栄」の精神を、柔道の稽古や道場生活の中で実践していきたいと思います。そして、1番大切なのは、この経験を学校生活や社会生活にも応用することです。
 「柔道家が増えることで社会はより良くなる」という、文武一道塾 咲柔館の理念を今年も大切にしていきます。


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