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嬉しい筋肉痛

 「柔道の次の日は、いつも全身が筋肉痛ですよ~!」大人クラスに通われている多くの塾生様が、筋肉痛を嬉しそうに報告してくださいます。ある塾生様は、「筋肉痛になると、成長していることを実感でき、辛いけど嬉しくなります。」とおっしゃっていました。筋肉痛をポジティブに捉えることは大
切ですね。

 
 全身が筋肉痛になったということは、それだけ身体全体の筋肉をバランス良く使ったということ。塾生様のお話を聞き、改めて柔道は「全身運動」だということを実感しています。
 ちなみに、「加齢により筋肉痛が遅れてくる」とよく言われますが、はっきりとした証拠はないそうです。以前、チコちゃん(5歳)が教えてくれましたので、参考までにその内容を以下に記しておきます。


【チコちゃんに叱られる!(NHK/2021年10月29日放送回より)】

「ねえねえ岡村~、なんで筋肉痛は次の日になるの? 」

「筋肉痛が次の日になるのは…、1日かけて移動した物質が痛みを感じさせるから!」

①筋肉痛のメカニズムはまだ十分に解明されていない。運動で傷ついた筋肉を治すときの痛みが筋肉痛という説が有力。

 運動などで筋肉に負荷がかかると、筋肉の繊維に傷が発生。この時、傷ついた筋肉の繊維を治すために毛細血管などから白血球やタンパク質などが集まる。そうすると炎症という反応が起こる。この炎症反応が筋肉痛の痛みの原因の1つだと考えられている。炎症が起こると白血球などが繊維の傷ついた部分を1度壊して新しく作り直す。この過程で痛みのもとになる刺激物質が生まれる。
 しかし、筋肉の繊維の中には痛みを感じる神経がないため、この時点ではまだ筋肉痛を感じることはない。私たちの体には刺激物質を筋肉の外側に運び出す働きがある。そこでようやく私たちの体は痛みを認識する。刺激物質は筋肉の中を漂い、1日から2日かけて筋肉を覆う筋膜へと運ばれる。ここには痛みを感じるセンサーがあり、そこに刺激物質が到達すると私たちの体は痛みを感じる。これが遅れてくる筋肉痛の正体。
 つまり、運動によって筋肉が傷つき、生まれた刺激物質が痛みを感じる場所に運ばれるまで時間がかかることから筋肉痛は遅れてやってくる。


②筋肉痛は慣れない運動やふだん使わない筋肉を使ったときに起こりやすい。

 年齢を重ねるほど筋肉痛は遅れるといわれるが、はっきりとした証拠はない。おそらく年齢差はあまり関係なく、ふだんどのぐらい運動しているかの方が関係している。運動不足の人はふだん運動している人よりも毛細血管が少ない傾向があるため、白血球などの物質を運んだり取り除いたりする機能が低く、刺激物質が生まれるまでに時間がかかるという説もあるが、詳しくは分かっていない。

(早稲田大学スポーツ科学学術院 川上泰雄教授 解説)



 筋肉痛がなくなるまでの時間は個人差はあります。概ね2日間空ければ回復すると思いますので、大人の方は、週2回ペースの稽古がちょうど良いでしょう。今まで週3回以上通ってくださった方もいらっしゃいますが、回復が追いつかずに疲れがたまってしまったそうです。ご自身のお体とよく相談し、休みながら稽古に励んでください。
 柔道は全身の筋肉を鍛えることができ、心もリフレッシュすることができます。頑張りすぎず、無理をしないことを心がけ、楽しく柔道を続けていきましょう。


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