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学生さんにオススメ!柔道を「物理学」で考える

 先日、私が高校2年生だった時に、物理を教わっていた先生(男性)と偶然再会しました。その先生の授業はとても面白く、私は物理が大好きでした。先生は、教科書に書いてある公式などをただ覚えさせ、計算を解くだけの授業は行いません。単元毎に、目の前で実証実験を行ってくださいました。もちろん、成功ばかりではなく、教科書と違う結果が出ることもありました。しかし、そんな時こそ学びのチャンスです。常に「なぜこういう結果になったのか」を考察したお陰で、考える習慣が身につきました。


 私は授業外でも先生に質問することが多く、特に「柔道に物理学を活かす方法」についてよく相談しました。当時、先生は新任で、色々とおいそがしかったはずです。それに柔道部顧問でもありません。それにも関わらず、時間を割いて物理学を用いて、技の研究を一緒にしてくださいました。
 「なぜ技がかかるのか」。このことを柔道の言葉で「理合(りあい)」と言います。この「理合」を物理の先生と一緒に研究した経験は、今でも大きな財産となっています。ぜひ、中学生、高校生、大学生、そして大人の方たちには、物理学に基づいた視点で柔道を考えてみてほしいです。きっと柔道が何倍も面白くなりますよ。

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    物理の先生と一緒に技を研究をしていた高校時代の私です



 実は、物理学を用いて柔道の技を解説している本があります。その本が『これで完ぺき!柔道』です。この本では、「どうして受身を取るとダメージが少なくなるのか」「技が成功する・失敗するメカニズムってどんなものなのか」などについて、物理学的な観点から詳しく説明しています。分かりやすい図解もあり、DVDもついているので、物理に馴染みがない方でも楽しく柔道を学べます。学生さんは、柔道と物理を一緒に学べるので一石二鳥です。

 受身の形にしろ、投げのフォームにしろ「こうするのが正しい」と指導されたことはあっても「それがなぜなのか?」を教わったことがなかったみなさん。この「まったく新しい柔道の教科書」160ページに渡る文と写真、57分の映像は、あなたのすべての疑問を解き明かすでしょう。(編集部)

『これで完ぺき!!柔道』(金丸 雄介 著/ベースボールマガジン社)
より

 

 先生との再会をきっかけに、この本をもう1度読み直しています。柔道は、がむしゃらにやることも大切ですが、一度立ち止まって考えてみる時間も必要です。自分の技、一流選手の技を新たな視点で見つめ直すと、意外な発見があるかもしれません。柔道は、「なぜ?」が「わかった!」に変わるまでの過程もすごく面白いです。
 咲柔館では、柔道初心者の方にも、受身を取る理由や柔道の技がかかる理由を分かりやすく丁寧にお伝えしています。皆さんも一緒に「考える柔道」を楽しんでみませんか。


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