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形の稽古を楽しもう

 初心者の方が乱取り(実戦練習)で投げたり、投げられたりするのは簡単ではありません。無理な技のかけ方をしたり、受身がタイミング良くとれないと怪我にもつながります。そこで、中高生・大人クラスでは良い技と受身をしっかりと身につけるために、「形(かた)」の稽古を取り入れています。

 形とは、柔道の代表的な技を体系的にまとめた伝統的な練習法です。取(とり:投げる側)と受(うけ:投げられる側)に分かれ、決められた手順で攻防を行います。一連の攻防を反復練習することで、取は技の合理的なかけ方を頭と体で理解することができ、受は受身の上達につながります。
 「形は文法、乱取りは作文」という関係に例えられます。形で技の原理原則を理解する。そして、理解したことを他の技にも応用し、乱取りで使ってみる。この一連の稽古を繰り返すことで、力だけに頼らない良い技が身につき、潔い受身も習慣化されます。実際に、乱取りの中で形に似た動きで投げたり、上手に受身をとれるようになった方も増えてきました。

 毎月末に形の稽古を集中的に行っており、10月は「浮落」「背負投」「肩車」という技を練習してきました。まずは、組み合わずに取、受それぞれの動きの確認からスタートです。ある程度動きを理解したら、組み合って技をかけてみます。相手と組むと左右逆の動きをしてしまったり、タイミングがずれたりと、うまくいかない場面が沢山出てきます。しかし、そういったことも大きな学びです。どうしたら上手に技がかかるのかを考えるきっかけになります。
 何度も稽古を繰り返すことで少しずつ動きが体に入り、考えなくても自然に動けるようになるものです。お互いの息がぴったりと合い、技がきれいにきまると、とても気持ちがよいですよ。

 12月に昇級・昇段審査を受ける塾生様もいらっしゃいます。審査の際に、自信を持って美しい形ができるようになるためにも、引き続き形の稽古を続けていきます。形ができるとすごくかっこいいですよ。みんなで形の稽古を楽しみましょう。

「柔道をやることで、人生はより豊かになる」
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館

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