5/10訪問;吉永陽一写真展「いきづかい いつもの鉄路」
「空鉄」という言葉を生んだカメラマン、吉永陽一さんの写真展に行ってきました。展示されている多くが、セスナやヘリコプターから鉄道風景を撮影された作品でした。
キャンディのような色とりどりのタンク貨車が並ぶのは川崎貨物駅。山深い緑の中を何重もの弧を描く富山県の立山砂防工事専用軌道など、吉永さんの作品を通じて様々な鉄道があることを知りました。
大和川の橋を渡る南海電鉄や、雪が残った山の急カーブを登る箱根登山鉄道など、ただただ美しいと思う作品も多く、決して大きな会場ではないのですが、長居して楽しんできました。
地上では大きな塊の列車が、空から見下ろすことで小さな連なりとして見え、線路を線として一望できる「空鉄」の作品の数々は、地上にいながら鳥の目になり大地を眺めることができ、爽快です。
会場の足元には、プラレールの列車が走っており、まさに「空鉄」視点を再現していました。昨今はドローンにより、空撮がより手軽になってきたようですが、作品を見て感じたのは、セスナやヘリに乗って、カメラマン自らが切り取った絵だという、強い意志。
鉄道が好きな人たちには別の楽しみ方があるのでしょうが、あまり詳しくない私にとっても、おもちゃのように見える空からの鉄道写真は、非日常の気持ち良い景色で、不思議さや美しさを楽しんできました。
展示の写真は近著の「空鉄の世界」に収められています。会場でも販売されており、写真集とともにサインと記念写真を求めるファンで、コミケ状態になっていました。
空鉄の世界 空から見つめた鉄道情景
ISBNコード 4865620672 作家 吉永陽一著 出版社 日本写眞企画
吉永陽一写真展「いきづかい―いつもの鉄路」開催期間 2018/4/27(金)〜5/10(木) 10:00〜19:00開催場所 フジフイルム スクエア(ミッドタウン・ウェスト 1F)
吉永陽一【会員番号 459】1977年生まれ、東京都出身。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型会社を経て空撮会社へフリーランスカメラマンとして登録。約8年前から空撮で捉える鉄道写真に取り組む。空撮以外では鉄道・旅などの紀行取材のほか、レセプションや集合撮影なども行い、陸空で精力的に活動している。公式サイト:「空鉄と廃墟と線路」ブログ:「320x240」
水崎真智子【会員番号 309】フリーランスの取材記者・編集者・教育ジャーナリスト。吉田事務所::神戸::大阪::東京の代表。経営者やプロジェクトリーダー、学者、技術者など2000人以上へのインタビュー実績があります。<WEB記事一例>★進学実績非公開なのに志願者殺到!謎の中高一貫校・神戸女学院
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