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演劇脳波計測実験:参加者公募

日本演劇学会(6月、多摩美術大学)で、「演劇時脳波の個人差と俳優の脳波の特徴」という演題の研究発表を行いました。演劇素人の学生たちの脳波は一人ひとり異なっていて、それぞれの個性を反映したものになっていましたが、俳優の方は興味深い共通の活動パターンを示していました。演劇トレーニングの効果が表れたものと考えられます。今後さらに被験者数を増やして詳細な解析を行えば、新たなことが見えてくると思います。つきましては、俳優の方(劇団研究生を含む)で実験に参加していただける方、ぜひご協力ください。場所は上智大学四谷キャンパス・田中研究室で、実験所要時間は約1時間です。実験ではジュリエットの以下の台詞を覚えて演じていただきます。ジュリエットの役なので女性限定です。照会・申込は https://www.facebook.com/shoji.tanaka.940/ にお願いします。折り返し詳しい実験内容をお知らせします。
 
第二幕 第二場
ジュリエット:
ああ、ロミオ、ロミオ! どうしてあなたはロミオなの?
お父様と縁を切り、名前を捨てて!
それが無理なら、せめて私を愛すると誓って。
そうすれば、私はもうキャピュレットではありません。
 
ロミオ:(傍白)黙って、もっと聞いていようか、それとも声を掛けたものか?
 
ジュリエット:
私にとっての敵は、あなたの名前だけ。
たとえモンタギュー家の人でなくても、あなたはあなたのままよ。
モンタギュー、それが何だというの?
手でもなければ、足でもない、腕でもなければ、顔でもない、他のどの部分でもないわ。
ああ、何か別の名前になって。
名前にどんな意味があるというの?
バラという花にどんな名前をつけようとも、その香りに変わりはないはずよ。
ロミオだって同じこと。
ロミオという名前でなくなっても、尊いお姿はそのまま残るわ。
ロミオ、その名前を捨てて。
そして、あなたの身体のどこでもないその名前の代わりに、この私のすべてを受け取って。
 
ロミオ:
お言葉通りに頂戴いたしましょう。
ただ一言、僕を恋人と呼んでくれ。
そうすれば新しく生まれ変わったも同然、今日からはもう、ロミオではなくなる!
 
新潮文庫 『ロミオとジュリエット』 中野好夫訳
ちくま文庫 『ロミオとジュリエット』 松岡和子訳
より田中が改変

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