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コロナショックから学ぶ『アフターデジタル』実現へのヒント

「コロナが与えた産業インパクトから『事業』を守る適応戦略」@NewsPicks/Peatix 2020.5.6

先ほど終わったばかりのNewsPicks主催のイベントを視聴して、とても面白かったので感想をまとめてみようと思います。

テーマは、トップのイベント名の通りで、新型コロナウイルス感染症の拡大が各産業に与えたインパクトを、今回は特にアメリカの事例を検証し、適応戦略として日本の企業・個人もヒントを得られればという内容でした。

イベントの登壇者は、射場瞬さん、相澤利彦さん、須藤憲司さんの3人です。(お三方とも錚々たる経歴のため、プロフィールはここでは省略させていただきます。。)

本日は、射場さんがアメリカの実態についてプレゼンを、相澤さんがリアルタイムに補足を、須藤さんがファシリテーションを、という役割でした。(昨日の回では、相澤さんがメインのプレゼンターをされていました。)

このイベントの感想を一言でまとめるとすれば、"おー!これこそ、まさに『アフターデジタル』の世界観じゃん!"です。

『アフターデジタル』とは、オンラインとオフラインの境目がなくなる世界について書かれた、2019年発売の書籍名です。

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アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る https://www.amazon.co.jp/dp/4296101625/ref=cm_sw_r_cp_api_i_0rKSEbQNR13Y6

本日のイベント内容と書籍『アフターデジタル』の内容に、リンクする部分が非常に多く、withコロナ時代を考えるにあたり、今回はこの『アフターデジタル』の世界観になぞらえて書いていこうと思います。

それでは、ここから今日の1時間の講義の中で僕が特に印象に残った点を、3つの変化にまとめました。

※以下、⚫︎が講義内容で提示されたファクト、⚪︎はその事実に対する僕の個人的見解になります。

【①:購買行動の変化】

⚫︎今、アメリカで美容関連商品が売れている(ただ、スキンケアは売上アップの一方、メイキャップは売上減)

⚪︎これだけ外出の機会が減ると、自分を飾る(=メイキャップ)必要性は激減する一方で、本質的に内面から綺麗になりたい(=スキンケア)という欲求が増した。この傾向は美容関連商品だけではなく、ブランド志向→着心地重視というアパレルにも同じことが言えそう。

【②:購買経路の変化】

⚫︎生鮮品のデリバリー需要が急増したが、現時点での勝者はAmazonではなくWalmartである。彼らの勝因は、BOPIS(Buy Online Pick up In-Store)というオンラインで購入して実店舗で受け取りができるサービスが背景にある。Amazonは実店舗を持っていないため、キャパ不足に陥ったが(牛乳が7日待ちになるなど)、Walmartは膨大な店舗数を最大限活用した結果に。

⚫︎中国では、「饿了么(アーラマ)」という出前アプリが浸透し、「メニューなし、レジなし、イートインスペースなし」の飲食店も増加。

⚪︎現に日本でも急場しのぎの対応で、テイクアウトやデリバリーを導入している飲食店も多いが、このBOPISにならい注文対応の手間を省き、アーラマの事例を参考にお店の形を最適化できれば、新しい飲食店の形として希望が見えるのではないか?

【③:広告内容の変化】

⚫︎2020年3月〜6月期の広告の63%がその内容を変更。これまでの成果主義からメッセージ戦略へシフト。(ちなみに、広告費自体はテレビなどの従来メディアだけではなく、デジタルメディアも等しくダウン。広告費内訳の46%が修正、24%が一時停止となっている)

⚫︎広告のメッセージ戦略へのシフトと並行してGMがサービス内容を一部変更。感染リスクを考慮しサブスクサービスを一時的にクローズ。

⚪︎これまで進んできたシェアリングエコノミーから所有への揺り戻しが一部起きるのではないか?(サービスをシェアするメリット<感染リスクとなる場合) これは、モノが売れない時代と叫ばれる中で、ユーザーへ高い体験価値を提供できるという条件付きだが、自動車などのメーカーにも光が見える事実ではないだろうか。

以上、ざっとしたまとめではありますが、いま厳しい思いをされている方が特に多い飲食店や小売業界に携わる方に少しでもヒントになればと思い、シェアさせていただきました。

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