【失敗と成長、そしてスロースタート】
M&A One創業者としての初note、そしてメンバーの募集を行っています。
沢山の協力を得て、事業は軌道に乗りました。
一方、私の「本当にやりたかったこと」は未遂です。
一緒に変革余地のある業界でよい仕事をしましょう!
【要約すると(3行×3点)】
①創業前(1年前):課題の発見
M&Aという重要取引で低クオリティな顧客体験
一方で真っ当なコンサルタントが多数いることも発見
⇒M&Aコンサルタントの選定紹介を創業事業に決定
②創業時(8月頃):顧客の理解
顧客となる中小企業経営者とあの手この手で接点を得る
顧客の悩みを相談相手として聞き、顧客の役に立ちそうなサービスを開発
⇒新規サービスの企画・提案に奔走
③半年後(今現在):市場の発見
先輩起業家から、「顧客の理想」と「自分の理想」は違うものと教わる
顧客と関係無い業界事情は他所に、顧客の理想を叶えることに注力
⇒プレーヤーとしてM&Aアドバイザリー事業を導入
【挫折の意味・学び得たこと】
時折り誤解を受けますが、当社はスタートアップです。
市場変革のために創業しています。
当たり前ですが、リソースの足りない企業が、新規性の高いサービスを、
予算の無い顧客に投げかけても、得られる対価はありません。
教科書的には、「予算のある顧客」の「どうしても解決したい課題を解く」ことがスタートアップの最初の仕事であるそうです。
創業時にご縁でお仕事を頂いた方々は須らく、
・お会いした際に既に「予算があり」
・私に何とかできる「課題を示し」
・過去の接点から私に「信頼があった」
方でした。(ありがとうございます…!)
新しく接点を持った見込み客は
・成果が確実でないとお金を払えない(予算が無い)
・建前があり、課題の見せ方を選ぶ(課題を明示しない)
・信頼を築くまでに時間がかかる(信頼はこれから)
と、明らかにスタートアップ初期の顧客ではありません。
これはスタートアップの研究書を読みながら
実体験を伴って後から理解したことです。
一方、他社と同じ形態で「成果報酬型」のサービスを解禁した途端、
対価契約も含めて一挙に顧客を得ました。
転機まで事業開始から経過した時間:4カ月
転機から5社と契約するまでの期間:1カ月
これが市場の答えだと知りました。
コーポレートサイトにも掲げていますが、
「人を幸せにする企業取引を増やす」
そのための方法論としてサービスの新規性とか、独自性とか、
直接には、関係ありません。
顧客には、何ら関係ありません。
社会的に意義のある新しいモデルを市場に投下すれば、
風穴を空けられるという楽観的な想定は外れました。
実直に、「自分の役立てる相手を見つけて支援する」ことに尽きる。
結果は、市場から突き付けられました。
そうして「一次敗戦」を受け入れた状態で
新しい年を迎えることとなりました。
【今年の振り返り】
●今年の失敗:2大「できなかったこと」
①業界改革の糸口を掴むこと
ハナから半年そこらで実現できることではありません。
ただ中小M&A業界が未成熟であることは周知の事実。
業界を良くする契機は、どこかにあるはずですが、
「革命的な何か」はまだ見えません。
あるのは自社サービスのクオリティ担保まで。
ただこれこそ一義的に重要なことであり、当面の注力領域です。
②顧客を説得すること
相手はオーナー経営者です。もちろん頑固一徹ではなく、
この若造に頭を垂れてくださいます。
ただ元々、何かコンサルティングを受けたい、
考え方を変える指南を受けたい、といった動機ではありません。
合理的に正しいと思えるスキームがあったとしても、
初期の顧客接点で刺さるのは相手の考えに馴染む方法の方でした。
私は顧客の考えを優先します。これは、提案から逃げることとは違います。
M&A支援の特徴の1つは、
ソリューションはtoB、
(売り手の)顧客折衝はtoCなところです。
相手の価値観に合わせてソリューションを提供することが
道義と学びました。
●今年の成長:2大「できてきたこと」
①人と呼吸を合わせる
何をするにも相手ありき、人間関係ありきです。
相手が顧客でも発注先でも、ビジネスパートナーでもインターンでも。
呼吸が合えば、何とでもなります。間合いが悪ければ、何にもなりません。
失敗からも成功からも学び、実践に力を注いでいることです。
②顧客の世界観に馴染む
私の顧客は企業目的からして、必然的に「後継者難」世代が多いです。
育ってきた時代が違えば、見てきた世界も違います。
「相手が何を見てきて、どんな考えで生きてきたのか」
そこに注意を向け、敬意を払うことは、最低限できてきた気がします。
【来年の抱負】
テーマは組織作りです。
性格柄チームワーク、チームビルディングが大好きです。
ただ創業当初から1年間は誰も雇わず、一人で試行錯誤する計画でした。
好き好んでリスクを取るのは、自分一人で十分だったからです。
事業の方向転換で巻き込んだメンバーを振り回すのも避けました。
この半年で掴み得た顧客の理想は
「モラルがあり、成果を出せるアドバイザー」。
そうしたアドバイザーの紹介も積極的に行いますが、
自社でも実現できる方が顧客に都合が良いのも確かです。
今見えている1つの正解は、他業界や真っ当なアドバイザリー会社では
当たり前な「パートナー×アソシエイト体制」。
要所を押さえた人間が案件の獲得と管理をし、
アソシエイトの実働をマネジメントする体制です。
そもそも営業マンに案件ごと一任するから、現場で不具合が起こります。
今の市場に必要なのは、
現場を監督するプロセスを持ち、成果を上げる組織です。
今後当社は、アソシエイト(専門性を付け、M&Aアドバイザーになる方)の
育成と採用を、実働ベースで行っていきます。
案件取ってこい、営業してこいなどとは言いませんし、
逆に案件管理は任せません。
再現性高く、顧客にモラルとクオリティを
担保する組織作りが当面の目標です。
P.S.
【備忘録】創業と当社の振り返り
2020/12 前職の上司に起業と意向を伝える
2021/1 前職の創業社長に起業と想いを伝え、応援を受ける
2021/2 元々部下になる予定だったメンバーを後任として迎える
2021/3 後任がルーティン業務を覚える(!)退職予定が前倒し
2021/4 後任に起業と退職の旨を伝える
2021/5 前職の後押しを受け当社を設立
2021/6 前職を退職、有給を創業準備に充てる
2021/7 当社にフルコミット開始
2021/8 日経新聞(!)に初掲載
2021/9 月額フィーの契約を頂く
2021/10 初めて売り手の意向で(!)アドバイザーを受託
2021/11 大手同業とのコンペに勝利、優良中堅企業と契約
2021/12 紹介でアドバイザリー契約を次々受託
この勢いに乗って共に成長したい方は気軽に連絡ください!
勝手な意見ですが、まず会ってから条件は話す方が良いです。
成長市場で引く手あまたのM&Aアドバイザーを経験して
憂き目にあうことはありません。飛び込んで来てください。
案件はあります。つまり目の前に助けられる人がいます。
世のため人のために成果を出していきましょう!
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