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1960年って結構古くね?by2000年生まれ

『沈黙の春』読破ーー 長かった。

電子版が販売されてたので、電車の中で読みまくりましたー。

題名と内容はだいたい知ってたけど、読もうとは思ってなかった。名前からして難しそうだからね。

【内容概要】
『Silent Spring』(日本語版:『沈黙の春』)

1962年、レイチェル・カーソン(米)が出版した著書。
自然破壊に警告を鳴らした先駆書として、世界的影響をもつ。DDTを始めとする農薬などの化学物質の危険性を、鳥達が鳴かなくなった春という出来事を通し訴えた作品。(Wikipedia/新潮社より)


でも突然、読もうと思った。

環境のことが書かれていることは知ってたので、関心はあった。関心はあったけど読むのは億劫。でも関心があるなら環境問題の代表作・元祖的な作品を読みたい。じゃちょっと面倒だけど読むか。

こんな感じで読むことにした。


内容はかなり辛辣。鳥が死ぬ。昆虫が死ぬ。魚が死ぬ。木が花が森が・・・人間までもが・・・毒に侵され、負の結果を招くだろう。簡単に言うとこんな感じ。



この作品が発表されたのは60年も前で、作品の内容や指摘していることは現代社会とは一致しないことが多いかもしれない。でも、現代のわれわれもこの作品の内容を知って、考えにふける必要があると思う。

殺虫剤や農薬は、この作品から60年たった今でも広く使われている。具体的な成分等はよく知らないので細かくは述べないが、たくさんの化学物質が使われていて、自然的なものだとは言えないような気がする。

私は現代の社会・地球全体が抱える課題の一つとして、気候変動や環境問題に関心がある。その中で、化学を活かした人間の発展の他に、地球由来・自然性を活かした人間の成長も必要だと考えている。

この信条のもと、この作品が書かれた後の世界を見てみると、沈黙が破られたとは全然思えない。もちろん、この作品にある有毒物質たちは、今は規制がかけられたり散布禁止になっているものが多い。しかし、だからといってすべての化学物質が安全な物質かというと、そうではないように思う。

今こうして便利な生活を送れているのも、化学を活用してきた苦難があってこそのことだと考えると、化学物質に汚染された地球を全否定することは苦しいことだ。でも、限りなく化学物質の少ない地球・自然で暮らしたい。

この作品では、有名なDDTの問題の他にも、さまざまな種類の化学物質について問題を呈している。むしろ化学物質の問題の方が印象に残っている。


この作品で一貫して表明していることは、

昆虫を殺したいという理由で殺虫剤を一面に振りかけた場合、その殺虫剤から放たれた化学物質は昆虫だけに当たるものではない。床に広がったり、草や花や木々、地面にも降りかかる。雨が降れば化学物質は流れ出し、川へ湖へ海へ流れていく。殺虫された生物を捕食者が食べれば、連鎖反応によってその捕食者も毒の被害を被ることになる。

人間が一時の利益に引き付けられて、この地球を痛めつける物質を放ったならば、その影響は生命のすべてに影響を及ぼす。人間にも降りかかってくることは間違いない。でもその被害は一世代では気づかない。子供の世代、孫の世代と何世代かにわたって被害は広がっていくのだ。



最後に、最終章で印象的だった一文を引用したい。

私たちの住んでいる地球は
自分たち人間だけのものではない



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