見出し画像

プロジェクトマネージャーの独り言「悲観的に計画し、楽観的に実行する」

IT業界で18年。
SIerでPMをやってきた経験から、PMとして考えている事を語っていきます。
まぁ、独り言です。

プロジェクトでは常に何かしら計画を作っては実行し、また計画作っては実行し、を繰り返してるんだけど、まぁほぼ計画通りにはいかない。

どうせ計画通りいかないならと、数年前までは、基本的には楽観的というか、何とかなる、何とかするさ、の精神で計画たてて、あとは状況の応じて計画外の事に随時対処していけばいい、マネジメントなんてそんなもんだと考えてた。

だけど、数年前にSIerやめて、それまでとは少し毛色の違うプロジェクトに関わる機会があってから少し考え方変わったかな。

やっぱり計画は大事。うん、当たり前。

「悲観的に計画して、楽観的に実行する」のが良いんだなと最近は思う。

SIerにいたころは、お客様の予算感に合わせて見積もり作っている状態だったから、その見積もりに合わせた工期・工数になるし、見積もりに合わせたエンジニアの確保になるから、どうしたって苦しいプロジェクトにならざる得なかった。

それって、計画時には楽観的になるしかなく、実行時には当然計画外の事が多々発生して、常にそれらに対処しながら進めることになるわけだ。それはそれで、対応力は鍛えられるんだけど、そもそもそれじゃ、マネジメントとしての役割を一つ放棄してるよなと。プロジェクトで発生し得るリスクに対してのマネジメントを放棄してる。

それに、計画する時間はかかるけど、具体的で、リスクへの対策も盛り込んだ計画を作っておく方が、プロジェクト実行時の行動は早くなるから、結果的には最短で終わらせられるんだ。

そう、「急がば回れ」

だから、当たり前なんだけど、計画時には考えられる限りのリスクを想定して、それらを回避またはダメージを最小化できるような対策を計画に盛り込んでおかなきゃいけない。

そうやったとしても、プロジェクト実行時には想定外のことは起きてしまう。それはそれで、そんなもんだと楽観的に考えて、的確に対処していくしかない。

楽観的に実行するってのは結構大事だと思っている。想定外のことが起きたときに、許容できる量に個人差はあるけど、悲観的にとらえてしまうと想定外の事に異常なストレスを感じてしまって、論理的な判断ができなくなる。感情的にもなる。

そして、最悪なことに計画通りいかないことを、プロジェクトチーム外の誰かや他社に非があるとか、メンバーの誰かに非があるとか、マネジメント以外のところに責任を置いてしまうようになったりする。

「悲観的に計画して、楽観的に実行する」の逆の思考になっているプロマネって意外と多いように見える。プロマネが逆の思考に陥っているプロジェクトは、けっこう悲惨。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?