ステキな一文(小説編)
偉人たちが残した名言は数多くあります。その人が辿ってきた人生があってこそ、その言葉には重みがあり僕たちの心を震わせてくれるのですが、小説というフィクションの世界でも現実と同じように心震える言葉がたくさんあります。僕が読んできた本の中で、心に残っている言葉たちをいくつか紹介します。
1.「困難に向い合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、想像してみるといい。三時間後の君、涙がとまっている。二十四時間後の君、涙は乾いている。二日後の君、顔を上げている。三日後の君、歩き出している」(「本日は、お日柄もよく」(原田マハ)より)
2.「変えることができるのは、僕だけだ。僕が、僕の運命を変え、切り拓いていかなくては、いつまで経っても同じ場所にいて、同じことを繰り返すだけで、命を終えてしまうことになる」(「ブレイブ・ストーリー 」(宮部みゆき)より)
3.「俺たちは、人知れず決意していくようになる。なんでもないようなことを気軽に発信できるようになったからこそ、ほんとうにたいせつなことは、その中にどんどん埋もれて、隠れていく」(「何者」(朝井リョウ)より)
4.「『短く簡潔に自分を表現しなくちゃいけなくなったんだったら、そこに選ばれなかった言葉のほうが、圧倒的に多いわけだろ』・・・『だから、選ばれなかった言葉のほうがきっと、よっぽどその人のことを表してるんだと思う』」(「何者」(朝井リョウ)より)
5.「君の選んだその道を、勇気を持って歩きなさい。“何も変わらない”と嘆くだけの無気力な見物人にはなるでない。君自身が旅を続けなさい。メロスが最後まで走り続けたように」(「本を守ろうとする猫の話」(夏川草介)より)
6.「私が、私を連れてきたのよ。今まで私が信じてきたものは、私がいたから信じたの。」(「サラバ!」(西加奈子)より)
7.「だから、逃げたんじゃないんだよ、待ってたんだよ、チャンスを。」(「ボーナス・トラック」(越谷オサム)より)
8.「ひとによって守りたいものは違うだろう。大切に守って未来に残したいものは。それぞれによいと思うものを、各自、守っていけばいいんじゃないかな。そしたら世界はきっと、みんなの手でたくさんのよいものが大切に守られる、すてきな場所になるだろう。」(「星をつなぐ手 」(村山早紀)より)
9.「人間っていうのは、テンパった数だけ成長する生き物なんだぜ」(「大金星」(水野敬也)より)
10.「ハッピーエンドは汗で買いな!」(「グッド・コマーシャル」(西野亮廣)より)
11.「いま我々は大きなチャンスを掴もうとしてるんです。下請けに過ぎないと思われていた物流業が、実は全ての産業の生命線を握っている。まさにラストワンマイルを握っている者こそが絶対的な力を発揮することを世に知らしめる絶好の機会を目の前にしてるんです。」(「ラストワンマイル」(楡周平)より)
12.過去の自分を許せないという思いが、未来の自分を変えてゆく。あの時どうしてそれができなかったのだろうという苦い後悔が、次の機会にはきっと、良い選択をさせる。(「はるかな空の東 」(村山早紀)より)
この言葉たちにピンと来たら、ぜひ本を手にとってみてください。