ビジネスを哲学する|8. 継続って何だろう?

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3人の人が、「カフェの紹介記事をネット公開する」という共通の目的のために、交換条件つきの約束を交わす。

すると、3人の組織が生まれる。共通の目的は、組織の目的となる。

次に、交換条件つきの約束が果たされ、組織の目的が達成される。

すると今度は、楽しさやお金をモチベーションにして、「また同じことをやろう」と言う。

こうして、交換条件つきの約束は継続される。そして組織は続いていく。

モチベーションがなくなれば、「また同じことをやろう」と言わないこともできる。「また同じことをやろう」と言わなければ、交換条件つきの約束はそこで終わる。

でも、「カフェの紹介記事をネット公開する」ということを、5回6回とくり返していったら、どうなるだろう。

わざわざ「また同じことをやろう」とは言わないようになっていくのではないだろうか。また同じことをやるということが暗黙の了解になり、「さて次はどこのカフェにしようか」といった具合になっていくのではないだろうか。

つまり、「また同じことをやろう」と言わなくても、交換条件つきの約束を継続することが、暗黙の了解になっていく。

なるほど。交換条件つきの約束をくり返して組織が続くと、〈慣性の法則〉がはたらくようだ。「また同じことをやろう」と言わなくても、同じことをやるのが当然になる、そんな〈慣性の法則〉。

組織には〈慣性の法則〉がはたらく。

この〈慣性の法則〉がはたらきはじめると、モチベーションをなくしたとき、「また同じことをやろう」と言わないだけでなく、わざわざ「やめます」と言わなければならなくなる。

どうして、わざわざ「やめます」と言わなければならなくなるのだろう?

どうして組織には〈慣性の法則〉がはたらくのだろう?

 つづく

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