“翻訳しながら読む”が良い
書籍を読んで勉強するとき,どのように読めばより深く腑に落とすことができるのだろうか.
要約しながら読む
“要約しながら読む”が有効だよ,と言われたことがある.
実際に試してみたところ,たしかにいつもより腑に落ちている感覚はある.
有効な方法の一つであるようだ.
しかし,更に効果的と思われる方法に出会った.
それが,“翻訳しながら読む”だ.
“要約しながら読む”の落とし穴
“要約しながら読む”には一つ落とし穴がある.
それは,慣れてしまうと内容を理解せずともそれなりに要約できてしまう,ということだ.
厳密に言えば,慣れてしまうと内容を理解せずともそれなりの要約文が作れてしまう,だ.
要は,本文の内容を切り貼りするだけで要約文(らしきもの)が作れてしまうということだ.
もしかしたらこう思う人がいるかもしれない.
「自分のために“要約しながら読む”をしているのに,そんなことする人はいないでしょ」と.
しかし,たいていの人は本を読むとき,サクサクと読み進めたいものだろう.
“要約しながら読む”には時間がかかる.しかし,それをやると決めたからにはやり切りたい.
そこで“要約文(らしきもの)を作る”ことで自分を騙す.
これは意外とある事だ.
“翻訳しながら読む”
そこで,“要約しながら読む”の更に先,“翻訳しながら読む”だ.
日本語の文章を英語に翻訳しながら読む,という感じだ.
これを僕が実践した理由は,「要約文を書くときに,漢字は画数が多くて書くのが面倒」という怠惰極まりない思いだ.
しかし,試してみると分かったのが,翻訳するには内容を理解する必要があるので,要約と違って誤魔化しようがない.
これが僕にはドンピシャにハマった.(ただし,要約と同じかそれ以上に面倒だが
数学書を読むとき
ここから,数学書を読むときの話だ.
数学書は,和英の翻訳をしてもあまり意味がない.
言語表現は簡単かつ単調であるからだ.
数学書の場合,数学書に出てくる命題などを全て論理式で書き下す(論理式に翻訳する)ことが有効だ.
論理式を書くには,前提と仮定と結論を明確に把握しておく必要があるからだ.
ゆえに,論理式に翻訳するとき,内容が自然と腑に落ちるようになる.
サポートしていただけますと,インプットに充てる時間とお金が増えてとても助かります!