尊敬とは?: 4 周囲の人たちを信じ、尊敬する力 (1)

尊敬とはなんであろうか?

結局、ここをしっかり因数分解しなければ、しっかりした理論の構築は疎かになる。そこで今日、「幸せになる勇気」を今一度読んで見た。

この本では「尊敬」が教育の入り口である、と述べられている。この尊敬とは、生徒間のものではなく、教師から生徒への尊敬だ。

尊敬なきところに良好な対人関係は生まれず、良好な関係なくして言葉を届けることはできません。

また、尊敬という言葉をある社会学者の言葉を例に以下のように紹介している。

尊敬とは人間のありのままの姿をありのままに見て、その人が唯一無二の存在であることを知る能力のことである。また、その人がその人らしく成長していけるよう、気遣うことである。

何ひとつ否定せず、何ひとつ強要せず、ありのままのその人らしさを受け入れ、尊重する。相手の尊厳を守りつつ、関心を寄せて行く。その一歩は、

「他者の関心事」に関心を寄せる

ことだと言う。いやいや、まさにその通りだ。この本を途中まで読んで、この結論に自分で帰結したと思ったら、答え合わせのように作者は数ページあとで述べていた。やっぱりか!と数学の難問でも解いた気分だった。

これをアドラーは英語で「Social Interest」と訳したそうだ。このSocial Interestの観点から尊敬と教育について読み解いていこう。