将棋史学同人

将棋の近現代史について、調査研究を行っています。【同人】小笠原 輝、君島俊介、けんゆう…

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将棋の近現代史について、調査研究を行っています。【同人】小笠原 輝、君島俊介、けんゆう(五十音順)〈サポート〉田代深子 ■掲載記事より引用・転載を行う場合は、〈執筆者名『記事タイトル』将棋史学同人、掲載年〉のように出典元を明記してください。

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ここまで調べた 持将棋と千日手【1】「持将棋」編

〈著〉けんゆう 〈監修〉将棋史学同人 はじめに はじめまして。私は普段、将棋棋士成績DBというサイトを作ったり棋士の成績を眺めてニヤニヤしながら生きています。そして、対局規定の変遷について体系的にまとまった資料が見つからないためずっと困っています。 というのも対局データをまとめる際にどうなってこっちが勝ちになったのか、反則は、持ち時間は等々、のような取り扱いを正確に行うには対局当時の規定がわからないと判断できないこともあるからです。日本将棋連盟は「規定が変わりました!今まで

    • ここまで調べた 大山名人のノート(「棋道」)

      〈著〉小笠原 輝 【協力】倉敷市大山名人記念館 はじめに―「大山ノート」とは  将棋史学同人は、松田辰雄八段の本を作るために生まれました。棋士の成績を集めて眺めてニヤニヤしているけんゆうさんに「何か書け!」と集団で圧力を掛けたところ、けんゆうさんが「松田辰雄なら……」ということで、後に『不撓』となる企画が立ち上がったわけです。  その後1年かけて『不撓』を刊行しましたが、戦前を中心にまだまだ調査できていないことが多く、松田辰雄という人物は我々が生涯に渡って調べ続けるテーマ

      • ここまで調べた 持将棋と千日手【3】「持将棋ミーツ千日手」編

        〈著〉けんゆう 〈監修〉将棋史学同人 持将棋ミーツ千日手 戦後初期における持将棋・千日手の規定をもう一度確認してみます(前述通り導入時期が不明ですが便宜上、戦後すぐに導入されたとして話を進めます)。 持将棋: 24点制を用いる。持将棋が成立した場合、一局として扱い引き分け半星である。勝負を決めなければならない場合、改めてもう一局指す。 千日手: 同一手順を三回繰り返した場合千日手が成立し、先後そのままで指し直す。一局とは扱わない。2回連続で千日手になった場合は持将棋と

        • ここまで調べた 持将棋と千日手【2】「千日手」編

          〈著〉けんゆう 〈監修〉将棋史学同人 千日手 千日手の現行規定は以下のようになっています。 こちらも持将棋と同様2019年に改正されています。 第1項の「両者合意~」の部分は元々不文律として存在していたのを明文化したもの、また第2項は反則における投了優先から棋譜優先への変更の影響であると考えられます。つまり同一局面に対する認識が完全ではないため後日実は千日手だったのでは?と蒸し返された場合の免責と思われます。こちらについては後段で取り上げます。 どちらも持将棋のような根本

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        ここまで調べた 持将棋と千日手【1】「持将棋」編

          ここまで調べた 持将棋と千日手 参考文献

          日本将棋連盟HP『対局規定(抄録)』 https://www.shogi.or.jp/faq/taikyoku-kitei.html 日本将棋連盟HP(アーカイブ)『対局規定(抄録)』2009年のアーカイブ https://web.archive.org/web/20090409051927/ https://www.shogi.or.jp/faq/taikyoku-kitei.html 将棋新報社編集部『将棋明治名家手合』吉川弘文館1910年p35-37 https:

          ここまで調べた 持将棋と千日手 参考文献