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第47期棋王戦挑決トーナメントの展望

棋王戦は、シード棋士と予選を勝ち上がった8名がトーナメントを行い、12月頃行われる挑決二番勝負の勝者が渡辺棋王との五番勝負を戦うことになります。挑決トーナメントのベスト4以上には敗者復活戦があるのが大きな特徴で、前期は決勝で敗れた糸谷八段が敗者復活戦を勝ち上がり、挑決二番勝負で連勝して挑戦権を獲得しています。また前期のベスト4は、挑決トーナメントの3回戦から登場という優遇を受けることができます。
今期の挑決トーナメントの組み合わせは、以下の通り発表されています(出典:日本将棋連盟HP)。

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ベスト4に誰が残るかという観点で、状況を確認しておきたいと思います。

一番左の山は、前期挑決二番勝負まで進んだ広瀬八段が3回戦から登場です。このブロックには、羽生九段、佐藤(康)九段、三浦九段、山崎八段ら有力棋士が大勢入り混戦です。本命には、期待を込めて羽生九段を挙げたいと思います。

二番目の山は、前期ベスト4の久保九段が3回戦から登場です。このブロックにも斎藤(慎)八段ら有力棋士が入っていますが、本命は何と言っても藤井二冠でしょう。ただ藤井二冠もこの棋戦は相性が悪く、第43,44期は挑決トーナメントで初戦敗退、第45,46期は予選敗退と、まだ挑決トーナメントでは勝ったことがないのが気になります。

三番目の山は、前期ベスト4の永瀬王座が3回戦から登場です。このブロックには、木村九段、佐藤(天)九段、稲葉八段、近藤七段らの有力棋士が入っていますが、本命には永瀬王座を挙げておきたいと思います。

一番右の山は、前期挑戦者の糸谷八段が3回戦から登場です。このブロックの本命は豊島竜王と思いますが、6月末から王位戦で藤井王位に挑戦し、叡王戦・竜王戦の防衛戦を控えており、大一番が続くのが気になります。予選で若手を撃破して勝ち上がった森内九段にも注目したいと思っています。

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