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第72回NHK杯の展望

第72回NHK杯将棋トーナメントの本戦の組み合わせが発表され、既に1回戦が始まっています。NHK杯の本戦は持ち時間10分・切れたら1手30秒未満(他に各1分の考慮時間10回)という早指し棋戦で、前回は豊島将之九段が初優勝を遂げました。今回はシード棋士31人、予選を勝ち上がった棋士18人、女流枠を勝ち取った女流棋士1人の総勢50人でトーナメントを戦います。

日本将棋連盟HPから引用

左上の山には、前回優勝の豊島NHK杯、実力者の藤井竜王、佐藤(天)九段、三浦九段、久保九段、叡王戦で挑戦権を獲得した出口六段、昨年度勝率一位賞の伊藤(匠)五段等が入り、強豪がひしめく激戦ゾーンとなりました。ベスト4の有力候補には、これまでNHK杯で目立った活躍がありませんが、やはり藤井竜王を挙げたいと思います。そろそろNHK杯にも慣れ、実力を発揮してくれることを期待しています。伊藤(匠)五段が1回戦に勝つと藤井竜王と2回戦で当たりますので、同年代の2人の公式戦初対決も楽しみにしたいと思います。

左下の山には、前回ベスト4の深浦九段、実力者の渡辺名人、稲葉八段、菅井八段、期待の若手近藤七段、八代七段、佐々木(大)六段等が入り、かなりの激戦ゾーンになっています。ベスト4の有力候補には、昨年度の朝日杯と銀河戦を制した菅井八段を挙げておきたいと思います。渡辺名人と近藤七段が勝ち進むと、3回戦で同門対決が実現しますので、楽しみにしたいと思います。

右上の山には、前回準優勝の松尾八段、実力者の永瀬王座、佐藤(康)九段、木村九段、期待の若手佐々木(勇)七段、増田(康)六段、服部四段等が入りました。ベスト4の有力候補には、永瀬王座を挙げたいと思いますが、そろそろ佐々木(勇)七段や増田(康)六段の大躍進を楽しみにしたいと思います。

右下の山には、前回ベスト4で名誉NHK杯の称号を持つ羽生九段(優勝11回)、実力者の斎藤(慎)八段、糸谷八段、広瀬八段、千田七段、昨年度末に20連勝を記録した期待の若手渡辺(和)五段等が入りました。ベスト4の有力候補には、NHK杯では圧倒的な実績を誇る羽生九段を挙げたいと思います。女流枠で出場する里見香奈女流四冠が、どこまで勝ち上がれるかも楽しみにしたいと思います。

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