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「観る将」が観た第33期竜王戦挑戦者決定三番勝負第一局

8月17日に行われた竜王戦挑戦者決定三番勝負第一局の感想です。1組優勝から快進撃を見せていた梶浦六段を破って勝ち上がった羽生九段と、2組2位から藤井棋聖や久保九段らを破って勝ち上がった丸山九段の顔合わせとなりました。

振り駒で後手となった丸山九段は、経験豊富な一手損角換わりを採用し、午前中は5時間ある持ち時間を1分も消費せずに指し進めます。昼休明けに羽生九段が▲3五銀と積極的な手を指して前例を離れましたが、解説者が一手ごとに難しいという中盤戦が続き、残り時間に大きく差をつけられた羽生九段が次第に追い詰められていきます。最後は△6二金と相手に攻めさせて持ち駒を補充した丸山九段が逆襲し、即詰みに討ち取りました。

丸山九段にとっては、久しぶりのタイトル挑戦まであと1勝となりました。
タイトル獲得100期まであと1つとなっている羽生九段にとっても、今回のチャンスは是非ものにしたいところだと思います。最後はあっさりと土俵を割ってしまったように見えたのが気になりますが、次局以降の巻き返しに期待したいと思います。

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