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障害者雇用関連ニュースまとめ 【 2020/11/14 】

■ 今日のヘッドライン!

〇コロナ禍 マスクで助け合い 介護者の会、収入減の授産施設に大量発注

今回はコロナ過における「就労支援の絆」について示唆を与えてくれるニュースからお届けします。

コロナ過で大打撃を受けているのは飲食店や観光業だけではなく、障害者の就労支援施設もしかりです。

就労支援施設はお菓子屋やアクセサリーなどの商品を作成し販売するケースが非常に多いですが、このニュースの事例のようにコロナによるイベント中止などで商品が売れずお辛い状況が続いています。

そんな中手を差し伸べたのが介護の分野の方々で、同施設からマスクを大量に購入するに至りました。

今回のニュースには主に2つの示唆を与えてくれていると思っています。

① 介護と障害者の両福祉分野の連携
⇒「 人の為に役立ちたい 」という思いの方々が多くいる分野なので、双方
 に助け合うという精神が生まれやすい組み合わせかと思います。

② 資本主義経済の「自由競争主義」を越えた考え方の必要さ
⇒コロナなど緊急事態においては競争ではなく助け合いで社会に必要な物を守る必要があります。無論、障害者福祉もしかりです。


少し経済のお話もさせていただきましたが、「 金銭の授受 」および「 商品の受発注 」だけではなく、

「 信頼の受発注 」

というところに大きな意義があると思います。

恐らく今回マスクの大量注文を受けた就労支援施設側は、今回購入していただいた介護者の団体が困ったことがあれば救いの手を差し伸べる可能性は高いかと思います。

こういった福祉分野同士の支え合いがコロナ過を乗り越え、そして心身ともに豊かな人たちで溢れた社会の実現の第一歩になることを願ってやみません。

■ 障害者雇用

〇 スーパーモリナガ 障害者支援で唐津市に50万円【佐賀県】

こちらの事例も「信頼の授受」の好事例ですね。

行政から民間企業をサポートするイメージが強いかもしれませんが、これからは障害者雇用に力を入れる民間企業が行政を越えて、地域全体をに貢献し発展させていく時代になっていくのかもしれません。

■ 就労支援

〇障害者の就労を支援 片山精肉店でパン販売

こちらも街の精肉店が障害者の就労支援をサポートする好事例となります。

就労支援施設で作った商品は販売場所の確保が課題となることが多く、こうった地域になるお店の方々が販売してただけると商品が売れて、更に障害者の収入増に繋がる可能性が高まっていくと思います。

■ その他

〇座間市アウトリーチ支援 「想定以上の反響」

このニュースは ひきこもり の方を含む、明確な障害を診断されていないが社会で生きづらさを感じている方への支援の必要さを気付かせてくれているのではないでしょうか。

障害者施設は本来、障害者手帳あるいは医師の診断書など、明確に障害があることを証明できるものがなければ利用は出来ません。

しかし、ニュースにあるようにひきこもりの方や人間関係が上手くいかないことでお悩みの方など、明確な障害の診断がなくても困っている方は多数いらっしゃいます。

そんな方たちの為に、座間市のような相談窓口は今後も全国に広がっていく必要があると私は思います。

そして更に行政だけではなく施設や民間企業も連携して

相談⇒就労

の流れも構築していく必要があるかと思います。

〇行政が非正規拡大に加担か 江戸川区が労働者派遣行なう法人設立へ

障害者や高齢者など就労に困っている方々の雇用先の拡大

という点では非常に良い取り組みかと思いますが、

「 非正規 」

という雇用形態が物議を醸してしまっているようです。

反対意見をされている方がどのような方なのかはニュースの内容だけでは分かりかねますが、ここは当事者の方々のご意見も尊重していく必要があると個人的には思います。

私の今までの障害者の就労支援の経験から、確かに正社員など正規雇用を希望される方は多いです。

ただし非正規のような有期雇用であっても更新の可能性があり、その条件がきちんと示されている職場に就労した方々において、継続してやりがいを持ちながら働いている方々も多くいらっしゃいます。

雇用形態も大事ですが、雇用の継続性なども含め、まずは実際に就労される可能性のある方々やあるいがそれを支援している方々のご意見もいただきながら制度設計してくことが大切だと、私は思います。

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