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睡眠不足ではお金が貯まらない? 眠くて仕事の能率が悪いと感じている人におすすめの快眠アイデア

睡眠不足はよい仕事をするうえで最も避けたいことですが、なかなか解消できず、昼間に眠くなって能率が下がることもよくあります。

ですが、睡眠不足を解消するために必要な、自分にとっての最適な睡眠時間とはどれくらいなのでしょうか。

今回は翔泳社から発売中の『働く人の疲れをリセットする 快眠アイデア大全 誰にでも効く光×体温×脳のアプローチ』より、睡眠不足かどうかを知る方法や、仕事のパフォーマンスを上げるためのアイデアを紹介します。

著者で作業療法士の菅原洋平さんによると、睡眠不足になると脳のパフォーマンスが下がるので、その結果お金が貯まらなかったり、 残業が増えたり、 集中力が下がったりすると言います。

起床の4時間後に眠気があるかどうか

最初に、自分が最適な睡眠時間を確保できているかを知るための方法として、起床の4時間後に眠気がないことを確認してみましょう。

起床4時間後は「脳波活動が最も活発で、1日のうちで最も頭が冴えるはずの時間帯です。この時間に知的作業のピークを持ってくることを目指して、睡眠のリズムをつくっていきましょう」とのこと。

もちろん、季節や気候、体質や年齢などによって最適な睡眠時間は異なります。例えば、夏至と冬至では2時間も睡眠時間に差が出ることも。他人との比較や日本人の平均といった考え方よりも、まずは起床の4時間後に眠くならない自分の睡眠時間を知ることが大切です。

昼間の仮眠は頭を立てて

スペインではシエスタと呼ばれる昼休憩に仮眠を取る人が多い、と聞いたことがあるかもしれません。どうしても昼間にうとうとしてしまうときは、我慢して仕事を続けるよりいっそ仮眠を取ったほうがよいでしょう。

本書では仮眠の方法として、椅子にもたれるなどして頭を立てて眠ることがおすすめされています。座った状態で机にうつ伏せになっても構いません。座っていることで30分程度で目が覚めやすくなるそうです。

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昼食では炭水化物を最後に食べる

それでも昼寝は避けたい、と思う方もいるはず。眠くなるのはたいてい昼食後ではないでしょうか。もしかしたら、炭水化物を最後に食べることで眠気を抑えられるかもしれません。

特にコンビニなどで昼食を買うと、パンやおにぎりといった炭水化物中心になることが多いため、睡眠不足とかけ合わさってより眠気が強まります。菅原さんは、最初の一品だけでもいいので炭水化物以外の食品を、と書かれています。

空腹時に炭水化物を食べると、血液中のグルコースが急激に増えます。すると、インシュリンが急激にグルコースを血液中から体内に取り込むので、一時的に低血糖になります。低血糖になると眠気を催します。血糖値の急上昇急低下を防ぐと、昼間の脳の覚醒度は安定します。

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朝食前の10時間は絶食して、朝は甘いものを

昼食とは逆に、朝食では体を起こすために甘いものや炭水化物を食べることが推奨されています。

甘いものは食後に血糖値を上げやすくするため、生体リズムが活発になって日中に元気が出やすくなります。

しかし、就寝前に甘いものを食べてしまうとその時点から血糖値が上がってしまうため、寝起きが悪くなります。そうすると昼間の仕事にも影響が出るため、朝食前の10時間は絶食しておくのがおすすめです。

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就寝30分前からスマホをオフに

寝付きと寝起きのよさは睡眠の質が高いことの表れ。食事はそこに大きな影響を与え、例えば夜食は生体リズムを狂わせてよい睡眠を妨げます。それは血中の血糖値が上がって体が起きてしまうからですが、同様に、就寝前は脳を活性化する行為も避けるべきです。

その代表格が、現代ではスマホの利用です。脳と体は就寝の30分前から睡眠の準備を始めるそうで、そのタイミングでスマホを置くことが重要です。

脳と体のリズムに逆らわないようにすれば良質の睡眠を確保でき、仕事の能率も大幅に向上するでしょう。

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睡眠不足ではお金が貯まらない

ここまで、睡眠の質を高めてよい仕事をすることを目標に、快眠アイデアを紹介してきました。最後に、菅原さんが睡眠と仕事の関係をまとめたコラム「睡眠不足ではお金が貯まらない」を抜粋して紹介します。

寝不足で低下するワーキングメモリ
睡眠不足になると、記憶力の一種であるワーキングメモリが低下します。ワーキングメモリは、将来の行動に必要な情報を覚えておきながら、不要な情報を排除する機能です。低下すると、余計な情報を無視することができません。
例えば、買い物中に「今、売れてます􀁴」という􀀪􀀢􀀪 を見れば、予定していないものを買いやすくなり、必要なものを忘れてしまいます。
睡眠不足の人は、貯金が少ないというデータがあります。これは、寝不足により、ワーキングメモリが低下すると、情報の選別能力が下がって浪費をすることが要因だと考えられています。ワーキングメモリが機能していると、余計な情報を無視して、目的を果たすことができます。

睡眠を整えると残業も減るかも
仕事中でいえば、無関係なメールや書類を見ては、目の前の作業を忘れる、という行動が生まれます。
現在進行中の作業の効率は下がり、中途半端に手をつけた書類が積み上げられて机がぐちゃぐちゃになるということになります。普段からデスクが書類の山になっているという人は、睡眠改善に取り組むと脳が情報を整理できてデスクがきれいになることもあります。
ワーキングメモリは情報を選別する前帯状回と、集中する背外側前頭前野の連携によって、無駄な情報を排除するので、しっかり機能しているとやるべきことを見失いません。睡眠不足になると、ワーキングメモリが低下し、残業が増える悪循環になります。


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